kouzi_2007~

発火村塾 established 2007

ある日のブリットさん

2010-09-28 14:27:36 | トイガン
 いつものスーパーにも寄らずに急ぎ足でアパートメントに帰ってきたブリットさんはドアを閉めるのももどかしくガンショップの包みをバリバリ開け始めた。新発売のダイアモンドバックを買ったのだ。箱を開けると新品の臭いがした。「キター!」荒い鼻息で油紙を剥がす。「超マジいいじゃん!」ごきげんのブリットさんはread meも読まないでシリンダーを開けたり閉めたりドアノブをターゲットにエイムしてみたり、新品なのに油を注してみたり布で磨いてみたり大満足である。

 ブリットさんはこの日のために用意しておいたアップサイドダウンにダイアモンドバックを挿し込みテーブルの上に置いた。ちょっと眺めたあと角度を変えてまた眺めた。「んーこの角度だな」何回か試したあとお気に入りのアングルを見つけたようである。

 ぶっちゃけパイソンにも興味があった。てかパイソンのほうが良かった。だがアレはハイウェイパトロールの連中がいつも自慢するのでマネッコと言われるのが癪なので買う気がしなかった。「俺らほら、車のドア打ち抜けないと仕事になんないし」これが奴等の決まり文句である。「なーにが仕事になんないし、だ。」ブリットさんはハイウェイパトロールの連中が気に入らなかった。天気のいい日はレイバンなんかかけちゃってルンルン気分でパトロールに行くくせに雨が降ると書類が溜まってるとか言ってカイゼンかなんか書いているのだ。イラストなんか書き添えてそれが妙に上手なのがまた腹立つ。

 今度はアップサイドダウンを担いで鏡の前に立ってみる。「ヤベエ」。ブリットさんがケータイを持っていたらきっと自分撮りをしてCCで送信したことだろう。

 ところが今まで使っていたディテクティブに比べて角ばったグリップが出っ張ってなんか違う気がしてきたのだ。そしてブリットさんは気付いた。ディテクのグリップ付けられんじゃん。と。そしてハイウェイパトロールの連中に言い放つのだ。「やっぱ私服はコンシーラブルじゃなきゃ」勝った!とブリットさんは思った。パイソンじゃなくてダイアモンドバックなのもこれで説得力を持つではないか。奴等の憮然とした表情が目に浮かび、愉快で愉快で我慢ができない。ドライバーを持ってテーブルに戻ると早速グリップを剥がし始めたブリットさん。「げ、なんか超短いし」ダイアモンドバックはショートフレームなのである。ブリットさんは電話を取りガンショップになんだかんだいちゃもん的なクレームをつけ、グリップにつけるスペーサーを準備させその日のうちに取りにいった。急ごしらえのスペーサーなので多少フィティングに不満はあったが明日には絶対自慢したかったので今日のところは勘弁してやることにしたのである。

 以上がブリットのダイアモンドバックの謎の真相である(参考文献 こたろー様の書き込み)。後日談だが、カーチェイスの際、いくら撃たれても撃ち返さなかったのはハイウェイパトロールの連中に「だからパイソンにしとけば良かったのに」、とチクリとやられるのが嫌だったからで実際本人もマグナムにしとけば良かったと思ったに違いない。しかし車も全損したので買い替える余裕は無かったのである。


ブリットさん作のプチカスタム状態。これからデフォルトの状態に戻す。グリップはタナカのプラグリベースに切った貼ったでなんとかする予定。