K.M. Rodsmiths

自分で作ってしまえ (バンブーロッド、ランディングネットetc.)、ネコ、

ある日の夕暮れ―春ー

2006年12月09日 | フライフィッシング
もう、冬なのに、さらにこれまで季節はずれの南の島の話題が続いたのに、いまさらなぜ春?と思われるかもしれない。
でも、4月の中旬に釣れたこの魚については一度触れておきたい。

この魚を釣った前の週には、同じ場所で良い感じでヤマメが釣れた。
また同じように釣れるだろうと、安易な気持ちで川に向かった。
覗いてみると、前回と同じように魚が泳いでいる。
さらに、40センチ近い大物までいるではないか。
「これはもういただき…」と、勝手に思い込んでいた。
前回のヒットフライを結びウキウキしながらキャスト…

しかし、全然釣れない。
ドライは一応見には来る、ストリーマーも追いかけはする。
しかし、食わない。
焦り、イラつき、考えられることはほとんどやってみた。
それでも来ない。
もうダメだ、諦めて、竿を収めて帰ろうと、ヤケになってあるフライを結んで流れに投じた。

それは、かつて管釣り通いに明け暮れていたときにあみ出した、必殺虹鱒キラー…
当然、管釣り以外、渓流での実績はないし、あまり使おうとも思わなかった。
それを画像のヤマメの鼻先に流してやると、スーッとやってきた。
そしてそのままそこにとどまっている。
魚のすぐ上流にある石にラインがかかってもう流れない。
魚は、平然と、流れてくる本物の虫にライズしている。
やはりだめだったか。

ピックアップしようとしたら、フライに魚がついていた。
あわてる私、驚く魚。
両者ともに何とも間が抜けた話である。
今シーズンは、ほぼ10年ぶりに渓流に本格的に復帰したのだが、この魚や、後日触れようと思うのだが、コカゲロウ3回目君とか不思議な魚との出会いがあり、実に楽しいシーズンであった。


2 コメント

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人も魚も所詮は一緒 (釣楽人)
2006-12-10 19:30:01
しばらくでした!こんな経験は私にもあります。理屈で考えると解明できない不思議な世界です。狭い日本!渓流の魚たちは毎日のように毛鉤やルアーを眺めて生きているのかもしれません。浅い人生経験と勘で危険と安全を選択・判断しているけれど、どうにも我慢できない時ってあるものです。私は小指で会社を辞めました・・・なんて流行したのはちょっと古い話ですが、きっとこの山女も同様な環境に置かれていたのかもしれませんね・・・我慢こそが最大の安全策かな?変な例え話ですみません。
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魚に釣られる (K.M. Rodsmith)
2006-12-11 18:19:19
釣楽人様、いつもコメントありがとうございます。
魚を釣りたいがために色々作戦を立てるのですが、釣れたのは作戦が成功したからではなくて、実は単なる偶然かもしれないなんて思う時があります。
よく分からないことがたくさんあります。でも、釣れたときのあの感触は忘れられないものです。
魚を釣るのではなく、むしろ逆に我々の心が魚に釣り上げられてしまっているのかもしれません。
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