ブイヤベース~鯛 ( Red Snapper à la Bouillabaisse )
鯛( レッドスナッパー※ )のブイヤベース 材料(6人分):
タマネギ(チョップ) 1個
ニンジン(チョップ) 2本
レッドベルペッパー(チョップ) 1個
フェンネル(茎と葉、チョップ) 340g
ガーリック(ミンス) 2個
オリーブオイル 56g
トマト(チョップ) 1,350g
ベイリーフ 1枚
タイム 1/4 ts
フェンネルシード 1/2 ts
パセリ 6 TBS
サフラン 1ピンチ
トマトペースト 30g
ホワイトワイン(ドライ) 340g
レッドスナッパー(塩コショウをした) 1500-1800g
ホンビノスガイ
( Hard clam、学名: Mercenaria mercenaria ) 12個
ムール貝 12個
エビ( 大) 24匹
ペルノ※※ 1 TBS
砂糖 1 ts
方法: 鍋にタマネギ、ニンジン、ベルペッパー、フェンネル、ガーリック、オイルを入れてクックする。蓋をして中火で10-12分間野菜が軟らかくなるまで煮て、トマト、ベイリーフ、タイム、フェンネルシード、パセリ 4TBS を入れる。小さなボールにサフラン、トマトペースト、ホワイトワインを入れて約10分間煮る。それをスナッパーの上にかけてホイルをして176℃で15分間焼く。魚を返して更に30分間焼く。スパチュラを使って魚を平皿に移し、覆いをして90℃ のオーブンに入れて保温しておく。
別の鍋に貝とワイン110gを入れて蓋をして約3分間強火で加熱する。ムール貝を加えて4分間蒸す。煮汁を56gとっておく。覆いをして保温しておく。 トマトソースを大きなソースパンに移してベイリーフを取り除く。エビ、を加えて中火でクックする。残しておいたパセリ2 TBS、ペルノ、漉した煮汁、砂糖を混ぜてコショウで味を調える。取り出したエビ、ソース、貝、ムール貝を魚の周りに飾る。ルイユとトーストを添えてサーブする。
※ レッドスナッパーを鯛と訳していますが正確にはレッドスナッパーはフエダイ亜科に属する魚で、日本の真鯛とは別のものです。レッドスナッパーはスズキ目、スズキ亜科、フエダイ科に次ぐ、フエダイ亜科に属しています。日本の鯛は正しくはRed sea bream ( Pagrus major ) です。
スズキ目: Perciformes( 20亜目 )
スズキ亜目:Percoidei フエダイ科:Lutjanidae フエダイ亜科:Lutjaninae( アメフエダイ亜科以下、3亜科17属108種が属します ) 4亜科の代表?魚の絵をに入れておきました。(多種類でこれらの4種類の魚は代表とは言えませんが、これらをご覧になっていかに種類が多いかを実感していただけると思います)
アメフエダイ亜科 Apsilinae
Paracaesio
Apsilus
Lipocheilus
arapristipomoides
ハマダイ亜科 Etelinae Pristipomoides
ハマダイ属 Etelis
イシフエダイ属 Aphareus
アオチビキ属 Aprion Randallichthys
フエダイ亜科 Lutjaninae
フエダイ属 Lutjanus ゴマフエダイ、ウラウチフエダイ、センネンダイ、
パラフエダイバラ 、レッドスナッパーなど68種
マダラタルミ属 Macolor
Pinjalo
Rhomboplites
Hoplopagrus
Ocyurus
Hemilutjanus
イトヒキフエダイ亜科 Paradichthyinae
Symphorichthys
又、スズキ亜目( Percoidei )の中には。スズキ、マダイ( Red sea bream、Pagrus major )、ハタ、アジ,石鯛、アマダイ、キス、シイラ、ブラックバス、リーフフィッシュ、テッポウオ等、79科549属3,176種があります。
http://captainscatchseafoodri.com/seafoods/ から引用しました。
上がレッドスナッパーで、笛を吹くような口元 ( 笛鯛の名の謂われ ) をしています。下は真鯛で二つを比べるとその差は一目瞭然です。
鯛と連子鯛(別名キダイ)は次の分類の中に入っています。
スズキ目: Perciformes( 20亜目 )
スズキ亜目:Percoidei
タイ科
マダイ亜科 マダイ属
キダイ亜科 キダイ属
真鯛がレッドスナッパーのような熱帯魚の仲間でなくて何故かホットしました。
ブリーム ( Bream : Abramis brama ) は古くからヨーロッパで知られている名で、ヨーロッパの河川や湖沼に棲む川魚です。古い中世の料理書を開くと必ずと言っていいほど出てくる、ヨーロッパ人にとっては馴染みのある魚です。場所によって色が異なりBlack Bream, Yellowfin Bream, Frypan Bream, Pikey Bream, Tarwhine, Silver bream 等の名で呼ばれています。
一方、レッドスナッパーが属するフエダイ亜科の魚は大西洋、インド洋、太平洋の熱帯、亜熱帯地域に分布しているのでヨーロッパ人にとっては近年になって初めて接した魚だと思われます。鯛に似た海魚(真鯛)を見た時、昔からなじみのあるブリーム(Red sea bream) の名を付けたのだろうと思われます。
※※ペルノはアニスシードをはじめ15種類のハーブから造られたリキュール(40度)で、氷を入れると黄緑色の色が黄白色に変化する独特の香りがあるアニスリキュールです。 名高いアプサンは、1792年にスイス人医師のピエール・オーディナーレ氏が独自の製法でアブサンを開発しましたが、1915年、フランスで製造禁止となり、その代替品として発売したのが、ペルノ・アブサン(68度)です。
レシピのリキュールは「ペルノ」であり、ペルノ・アブサンではありません。念のため。
アブサンに含まれるニガヨモギの主成分であるツヨンに、マリファナに似た幻覚等の向精神作用があり、閃き?を引き出す霊酒として、ゴッホ、ヴェルレーヌ、ロートレックなどの芸術家に愛飲されました。アブサンに魅せられた人々、アブサニストは最終的には心身に異常を来たし、人生を破滅させたことは記憶の中にしまっておくべきでしょう。
引用先: http://www.athomecatering.co.uk/menu/main-courses/
上の絵は品よく?ブイヤベースを、一人前サーブしたところです。いい絵なので引用させていただきま した。右側にオレンジ色に見えるものは、ルイユを注ぎ入れているところが写し込まれたもの。
次回はマルセイユのブイヤベースの元となった、ギリシャのブイヤベース( κακαβι )について述べることにしましょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます