今年も残すところ半月となり、また新たな年を迎える。時の経過が早い事は毎度のことだが、来年はオリンピックイヤーでもあり、アントンK自身にとっても節目の年となるだろうから、一日一日を大事に感じて送っていくのが今の目標だ。ただ流されて行くのではなく、自らに想いに忠実に生きていければ幸せなのだが、少しでもそれに近づけるよう精進したい。
長年、鉄道写真を撮影してきても、アントンKが最もおろそかにしてきた写真は、鉄道スナップ写真のジャンルだろう。その時代を写すような情報量の多い写真は、あえて撮らなかった。一番写したい物、この場合、鉄道車両だろうが、それをはっきり綺麗に写し納める。被写体に対し障害となるものは、極力避けて撮影し、車、人物は一緒に写さない。基本は、走行写真に全力で立ち向かうといったスタンスでやってきた。どうしたら、そういった写真が撮影できるのかをいつも考えて撮ってきたのだ。しかし今にして思えば、そこまで偏らず、色々な遊びのある撮影もしておくべきだったと考え直しているところなのだ。
自分自身のゆかりの地を、長年その時代の鉄道を交えながら撮影していくことも、立派な鉄道写真だろう。そこには、街があり、そこに住む人たちが見える。どこかほのぼのとした風景が広がっている。時が過ぎることで、色々な見え方になる写真は魅力的に思うのだ。
掲載写真は、東京に到着した急行「銀河」が機回しのため神田まで回り込み、けん引機のEF5847がまさに切り離され、単機になり誘導係とともに動き出した。いつもだったら、どこかで走りを撮影し、あるいは品川までの回送列車を撮影するパターンだったが、この時は機回しの光景を狙っていた。これもスナップ写真とするのなら、アントンKには珍しい写真ということになる。EF5847号機も何度となく撮影する機会に恵まれたが、いずれも走行写真であり、ゆっくり眺めながらの撮影は出来ていない。
1980-03-14 回104ㇾ EF5847 東北本線:神田にて
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