口には出さなかったけど、本当は覚悟を決めていた。
今年はそういう年だって。
僕の人生は常にそういうものだったからね。寂しいといえば確かに寂しいけど、慣れたといえばもう慣れっこだよ。
僕の伴侶の名前は「さよなら」だから。
ネットで知り合った人と会えなくなる覚悟は出来ていた。
でも、その覚悟は早くも意味のないものとなった。
あなたは帰ってきてくれた。
「お帰りなさい」
そういえる幸せ。今日この良き日を噛み締めて、この後は眠りにつく。
今夜はいい夢が見られそう。
「ありがとう」
全てあなたのお陰。
今年はそういう年だって。
僕の人生は常にそういうものだったからね。寂しいといえば確かに寂しいけど、慣れたといえばもう慣れっこだよ。
僕の伴侶の名前は「さよなら」だから。
ネットで知り合った人と会えなくなる覚悟は出来ていた。
でも、その覚悟は早くも意味のないものとなった。
あなたは帰ってきてくれた。
「お帰りなさい」
そういえる幸せ。今日この良き日を噛み締めて、この後は眠りにつく。
今夜はいい夢が見られそう。
「ありがとう」
全てあなたのお陰。
だから時々逃げ出す。ちっぽけな自分が無償に情けなくなって世界から逃げ出す。
俺は女の子にモテモテだ! 俺は賢い! 俺は面白い小説が書ける!
普段、馬鹿みたいに自信満々の俺だから、小さな自分に気づいた時には、情けなくって恥ずかしくて眼も当てられない。
だから時々逃げ出す。
だけどやっぱりひとりじゃ寂しくて、誰かと話したくて、誰かに俺はすごいぞぉと威張りたくて、戻ってきてしまう。
俺は運がいい。俺の周りにいるみんなのお陰で運がいい。
だって俺には逃げ出しても、ちゃんと戻ってくる場所があるのだ。
だから俺はいつものように自信満々で言うのだ。
ただいま!
と。
俺は懲りない男だから、時々逃げ出す。
だけどその度に言ってやるのだ。
ただいま!
と。
これから先に幾度逃げ出すかは判らないが、願わくばその度に「おかえり」と言って貰えたら俺は嬉しいのだ。
最後にもう一度、心を込めて。
ただいま。
一旦は鳴りを潜め、相手が隙を見せたら噛み付くんだ。
弱さと強さは表裏一体。強い人はみんな弱いんだ。
逃げても、虚勢を張っても大丈夫。
みんながあなたの本質を理解してくれる。誰もが、あなたのことを笑顔で待っていてくれる。
あなたはあなたのままでいい。
僕はずっと待っている。