愛知学院大学青木ゼミのブログ

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卒論

2015年01月14日 | 卒論
1月9日の補講日に,卒論発表会を開催しました。ゼミの2年生,3年生,4年生,一部卒業生が出席しました。4年生の卒論発表に対し,全出席者が100点満点で評価をし,その合算によって,優秀卒論を選びました。

今回選ばれたのは,サロン・ド・マルシェの活性化をテーマにした牧野杏梨の卒論です。サロン・ド・マルシェは八事興正寺で毎月1回開催されている定期市です。その活性化への助力を主催者から当方に依頼されたため,うちのゼミ3年生中心に関わってきました。毎回90ほどの出店者が集まり,2千人を超える来場者を数えるマルシェに対して,牧野は3年生と一緒に何度もフィールド・リサーチを行い,活性化策を考察してきました。

マルシェが生産者と消費者が直接つながることを目指し,こだわりの商品について対面販売で提供することをコンセプトにしていることから,卒論ではその利点を活かすことを模索しています。行き着いた策が,来場者の買い上げ率を引き上げるために,出店者による対面販売において,来場者にライフスタイル提案を行うことです。具体的には,店舗間相互の商品紹介,店舗をまたいで扱い商品を組み合わせた調理の提案などです。地道な努力をゼミ生たちは評価しました。

この卒論の改善点を昨日ゼミ2年生に聞いたところ,彼らは活性化策の実現可能性の検討が弱い点を指摘しました。また,フィールド・リサーチにおいて,出店者による対面販売の実態,来場者による対面販売の評価などの調査が不十分であるため,活性化策の必然性が明確ではないという指摘もありました。

私は2年生に「今度は自分たちの問題としてその指摘を受け止めて欲しい」と述べました。自分たちが他人に対して行ったその指摘を,自分たちが今後同じような調査研究を行う時の教訓として,受け止めて欲しいという趣旨です。

卒論の執筆に対して,4年生には何度も反省と改善を求めてきました。反省と改善が個人の成長をもたらすと信じています。つぎには,反省と改善を個人の問題とせず,ゼミ全体の教育に昇華させていく必要があると感じています。4年生の反省と改善は,3年生や2年生に引き継がれ,教訓として,思考にしみこませていく必要があると思うのです。

なお,4年生の卒論発表の後,当日3年生の一部に研究発表を行ってもらいました。名古屋マーケティング・インカレを辞退した学生にゼミの単位を取得させるための課題です。これらの発表に対しても,全出席者に卒論と同様の方法で評価してもらいました。評価は低く,あらかじめ設定した合格点を獲得できなかったものもありました。全部聞き終えた後の私の感想は,「間に合わせだな」というものです。やはり,こういうものはやらない方がいいと感じた次第です。発表者にとっては,温情だという受けとめか,厄介事だという認識しか出てこないからです。来年度のゼミの運営を反省することになった新年です。

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