2023年度の物価は前年比2.8%の上昇だったそうだ。月別では日銀が長年果たせなかった物価上昇率「2%」以上がすでに24か月続いたことになるという。その一方、政府はいまだデフレからの脱却を宣言しない。賃上げが物価上昇に追いついておらず、「実質賃金」は23か月連続で前年を下回っているため、現実には多くの国民が物価高に苦しんでおり、政府がデフレ脱却を宣言しても逆に反発を呼ぶおそれがあるようだ。(朝日新 . . . 本文を読む
北海道のコンビニで店員3人が刺され1人が死亡した事件で、「男性店員が対応、不満」という見出し(朝日新聞2024-3-18)を見たとき、これは話題になると直感した。死傷事件そのものは決して許されるべきではないが、客対応の在り方について議論を巻き起こすと思ったのだ。(安倍首相銃撃事件でも、銃撃は決して許されるものではないが、事件がきっかけとなって旧統一教会による被害に光が当てられた。)人が性別や容姿で . . . 本文を読む
東京株式市場の日経平均株価が3営業日連続で史上最高値を更新したという(朝日新聞2024-2-28)。物価高に苦しむ庶民には縁遠い世界の話だが、そもそもアベノミクス以来、日本の株価は日銀が買い支えているまやかしの高値だ(DIAMOND online)。空前の株高の今こそ、日銀は少しでも保有株を放出して不自然な状態の解消を目指すべきだ。もちろんうかつに動けば株の暴落を招くからそこはうまく舵取りをする必 . . . 本文を読む
教育でも交通でも医療でも無料といわれればそれはうれしい。だがそれは果たして日本のためになるのだろうか、という視点をもつことは重要だと思う。
たとえば送料無料。消費者が直接送料として支払うことはなくても、運送員が配達している以上、費用はかかっている。果たして通販会社が善意で送料を負担してくれているということなのか、不当な安値で運送業者に負担を押し付けているのか、あるいは無料とは名ばかりで価格に含ま . . . 本文を読む
PTAについてこれまでたびたび書いてきたが、先日、海外のPTA事情を紹介した記事を見た(朝日新聞2023-10-3)。
フィンランドの保護者組織は学校の70~80%にあり、一つの学校で加入者は10~20人程度だという。空調の改良や校舎の改築を求めたりし、子供が学校に行かないストライキをすることもあるそうだ。
アメリカのPTAは市民が主張をするための組織であり、加入しなくても批判や差別はないという。 . . . 本文を読む
政府がいきなり今の健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替えると言い出したが、「あまりに拙速、乱暴」との批判が上がっている(朝日新聞2022-10-15)。法律上、マイナンバーカードの取得は任意とされているのに、健康保険証と一体化すれば事実上の強制となる。たしかに乱暴きわまりない。
普及の妨げになっている大きな要因は「情報流出や悪用が怖い」ということだ。昨今、官民 . . . 本文を読む
老朽化したマンションの建て替えを進めるために制度改正が重ねられているという(朝日新聞2022-8-17)。マンション(敷地全体?)の売却には各部屋の所有者全員の合意が必要という民法の規定があるが、2014年に導入された「敷地売却制度」では、耐震性不足と認定されれば特例として所有者の「5分の4」の合意で売却できるのだという。まあこれはやむをえないかもしれない。
だが気になるのは、耐震性不足の物件の場 . . . 本文を読む
京都市のPTA連絡協議会(京都市P連)が全国組織である日本PTA全国協議会(日P)から退会する話が出ていたが、理事会(40人)の反対(30)多数で否決された(朝日新聞2022-5-12)。上部団体への財政的な負担や活動の負担が重い一方で、現場の声が届いていないということが理由で退会の動きが出ていたらしい(asahi.com 2022-5-9)。
東京都小学校PTA協議会(都小P)では、日本PTA全 . . . 本文を読む
ひところ、通販大手のアマゾンの配送が料金が安くて配送業者の負担になっていることが話題になった(過去ブログ)が、2018年1月には値上げを受け入れたとの報道があり(過去ブログ)、運送業界に関する限り、この問題は解決したのかと思っていた。だが約2年前に配達料が日当制に変わり、同じ配達料のまま荷物量が2倍に増えた事例があるという(朝日新聞2022-6-14)。特に約1年前に配達先の管理にAIが導入されて . . . 本文を読む
札幌市は2030年の冬季五輪・パラリンピックの招致を目指しているが、その是非を住民投票にかける案を否決した(朝日新聞2022-6-7)。
札幌市はすでに道民意向調査(過去ブログ)をこの3月に行っている。その結果報告(pdf)を見てみたのだが、あからさまに結果を誘導する質問設定に唖然とした。問3「単なる一過性のスポーツイベントではなく、北海道・札幌が将来に渡って輝き続けるためのまちづくりに関するプロ . . . 本文を読む
消費者物価指数が8か月連続して上昇し、4月は2.1%となった(前年同月比)。2%を超えるのは2015年3月以来で、そのときは消費増税があったので除くと、2008年9月以来初めてのことという(値動きの大きい生鮮食品を除いた総合指数;消費者の実感に直結する生成食品を含めると2.5%)(朝日新聞2022-5-21)。日銀は物価上昇率2%を目標に市中に金をばらまき続けていたが、ようやく目標を達成したという . . . 本文を読む
カジノを含む統合リゾート(IR)の誘致から横浜が撤退した後も大阪、和歌山、長崎が誘致に向けた動きを続けていたが、このたび和歌山県議会のIR対策特別委員会が国への計画の申請について否決した(朝日新聞2022-4-20)。賛成5、反対10で、自民党からも反対する議員が相次いだという。
・初期投資4700億円だが、運営を担当する海外の会社(CNV)が銀行(クレディ・スイス)から融資確約書を得ていないこと . . . 本文を読む
世界に紛争は数あれど、ある日突然隣国に軍隊を送って攻め込むというのは今の成熟した世界ではもうないと思っていた。ロシアのウクライナ侵攻は、ナチスドイツによるポーランド侵攻以来のあからさまな侵略戦争だともいわれている。世界中で批判が高まり、経済制裁の動きも広がるが、ロシアのプーチン大統領は兵を引く気配は見せない。
日本も制裁に加わっているため、このたびロシアは、日本との北方領土問題を含む平和条約交渉に . . . 本文を読む
濃厚接触による待期期間というのはやっかいだ。ある日突然、保健所から電話がかかってきて濃厚接触者になったから×日まで自宅から出るな(食料品の買い出しなどの必要な時を除いて)と言われる。自分が人と会うことで、万一自分が陽性だった場合、その相手が不自由を強いられるかもと思うと、人と会うことさえままならなくなる。しかも、その後PCR検査をして陰性となっても、待機期間は解除されず、「社会機能維持者」の場合に . . . 本文を読む
政府提出の新年度予算案の国会審議が進んでいる(朝日新聞2022-2-22夕刊)。
予算案は総額108兆円に近く過去最大。社会保障費や防衛費が過去最大規模になったほか、新型コロナウイルス対応の予備費で2021年度と同額の5兆円を計上したという。コロナ対応で財政が厳しいこの時期の防衛費増は理解に苦しむし、当初予算にないのに年度途中の補正予算で緊急でもない出費を追加する近年の悪弊も問題だが、今回はコロナ . . . 本文を読む