リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

待機児童解消のための基準緩和で保育士の待遇悪化?

2018-02-07 | 待機児童
政府が待機児童対策のための法案を閣議決定したそうだ(朝日新聞2018-2-7).だが預かる子供に対する保育士の人数や部屋の広さなどに関し,国基準より手厚い基準を設けている自治体に,国並みに引き下げるよう促す方向性が盛り込まれているようだ.保育士を減らせばそれだけ子供に対するケアが手薄になるし,安全に関する懸念も増すだろう.ここまでは当然の懸念と言えるが,基準を「緩和すれば保育士の負担が増し,離職に拍車がかかって」しまい,解決にならないという指摘にはっとさせられた.
待機児童対策は単純に保育園の受け入れ枠を増やせばいいというものではなく,受け入れ枠に見合った保育士が集まることが絶対条件だ.すでに保育士不足や自治体間での奪い合いも報道されている.受け入れ枠を増やすために保育士の負担を増やすのでは保育士不足に拍車がかかってしまう.記事によれば,国基準より保育士を多く配置している保育園では働きやすさから保育士の応募が絶えないという事例が紹介されていた.保育士の待遇を改善すれば保育士不足に歯止めをかけられるということの証明ではないか.
それにしても,「待機児童」カテゴリーで何度も書いているように,自民党が選挙のために導入した「幼児教育無償化」に投じられる8000億円が惜しい.まだ間に合う.自治体が独自に設けている基準を下げさせることはやめて,国は待機児童解消に最優先で予算も配分してほしい.

追記:保育士の待遇については「保育士の給料、なぜ低い 私立認可園への委託費、仕組みに課題」(朝日新聞2018-5-9)でも「「基準」でログイン前の続きは足りず増員、賃金減」という小見出しのもとに詳しく報じられている.

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