昨秋に山中竹春・新市長が誕生した横浜市で、保留児童対策のためのタスクフォースを設置することが先月、発表された(横浜市)。
横浜市では、林・前市長のもと待機児童対策を進めてきて、2013年度に「待機児童ゼロ」を達成したのだが、その実、「隠れ待機児童」と呼ばれる児童が大勢いた。保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童のうち、認可外施設を利用している人、育休などで復職の意思を確認できない人、特定保育所のみを希望している人などを除外していたからだ。(べつに前市長が不正をしていたわけではない。厚生労働省の通知に基づき、これらのケースは除外してよいことになっている。)2021年4月1日時点では、このような「隠れ待機児童」を除いた待機児童は16人だが、保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童(「保留児童」という)全体は2842人(申請者の約4%)に上る。その内訳は次のとおり:
(1)育休関係(育児休業延長目的) ……1124人
(2)市や国の認定を受けた認可外施設等を利用している方(横浜保育室等)……455人
(3)育休関係(復職の意思を確認できない方)……311 人
(4)求職活動を休止している方……101人
(5)特定保育所等のみの申込者など……835人
(6)待機児童……16人
このうち(1)はいわゆる「落選狙い」(過去ブログ)と思われ、「待機児童・保留児童」としての問題はない。市は残る(2)-(6)について、「保留児童の詳細なニーズを把握し、要因をデータに基づき明らかにして必要な対策に繋げていく」ために、このたびタスクフォースで調査することになった。厚生労働省の通知で除外していいとされていたとはいえ、「きょうだいと同じ園に入れたい」という場合も個人のわがままとみなされているようで(過去ブログ)、やはり真剣な検討が必要だ。
待機児童問題は、希望する園にはいれない人がいる一方で、新設した保育園に入園者が集まらないことがあるなど、受け皿を増やすだけではなく、いかにミスマッチ(たとえば、過去ブログ)を解消するかが重要だ。今回のタスクフォース発足をその一歩としてほしい。
横浜市では、林・前市長のもと待機児童対策を進めてきて、2013年度に「待機児童ゼロ」を達成したのだが、その実、「隠れ待機児童」と呼ばれる児童が大勢いた。保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童のうち、認可外施設を利用している人、育休などで復職の意思を確認できない人、特定保育所のみを希望している人などを除外していたからだ。(べつに前市長が不正をしていたわけではない。厚生労働省の通知に基づき、これらのケースは除外してよいことになっている。)2021年4月1日時点では、このような「隠れ待機児童」を除いた待機児童は16人だが、保育所等の利用申し込みをしたのに利用できなかった児童(「保留児童」という)全体は2842人(申請者の約4%)に上る。その内訳は次のとおり:
(1)育休関係(育児休業延長目的) ……1124人
(2)市や国の認定を受けた認可外施設等を利用している方(横浜保育室等)……455人
(3)育休関係(復職の意思を確認できない方)……311 人
(4)求職活動を休止している方……101人
(5)特定保育所等のみの申込者など……835人
(6)待機児童……16人
このうち(1)はいわゆる「落選狙い」(過去ブログ)と思われ、「待機児童・保留児童」としての問題はない。市は残る(2)-(6)について、「保留児童の詳細なニーズを把握し、要因をデータに基づき明らかにして必要な対策に繋げていく」ために、このたびタスクフォースで調査することになった。厚生労働省の通知で除外していいとされていたとはいえ、「きょうだいと同じ園に入れたい」という場合も個人のわがままとみなされているようで(過去ブログ)、やはり真剣な検討が必要だ。
待機児童問題は、希望する園にはいれない人がいる一方で、新設した保育園に入園者が集まらないことがあるなど、受け皿を増やすだけではなく、いかにミスマッチ(たとえば、過去ブログ)を解消するかが重要だ。今回のタスクフォース発足をその一歩としてほしい。