カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

現実を刻む

2016-03-01 20:33:44 | 依頼です、物書きさん。
下らないことだけに異常に熱心な悪女といい年して捩じくれた根性の大人が始めてしまった夜明けのこない百物語

 あの時のアナタはこうだったという類いの愚痴は聞いていて非常に苛々するものだが、聞いている相手がいちいちそれを混ぜ返したり突っ込みを入れたりした日には事態が魔女の鍋の底で煮立つスープよりも危険な代物と成り果てるのは自明の理だ。そんなわけでリアルの殺し合いに勝利した彼女は、その代償として途方に暮れながら包丁を振るう事になった。
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