「炭酸」「指輪」「サヨナラダケガ」がテーマ
彼は自分の指に嵌まらない小さな指輪に鎖を通し、常に首から掛けていた。紅色の指輪はとても奇麗だったので手に取って見たかったが、彼は常に、これは呪いの指輪だから駄目だよと笑った。ある日彼は探索先で瀕死の重傷を負い、由来も来歴も何一つ明かさぬまま、ただ私に指輪を押し付けるように渡してから事切れた。
以来、私は彼の掛けた指輪の呪いに心を囚われたままだ。
彼は自分の指に嵌まらない小さな指輪に鎖を通し、常に首から掛けていた。紅色の指輪はとても奇麗だったので手に取って見たかったが、彼は常に、これは呪いの指輪だから駄目だよと笑った。ある日彼は探索先で瀕死の重傷を負い、由来も来歴も何一つ明かさぬまま、ただ私に指輪を押し付けるように渡してから事切れた。
以来、私は彼の掛けた指輪の呪いに心を囚われたままだ。