カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

骨董品に関する物語・ボンボニエール・その3

2018-10-12 21:28:01 | 突発お題

 彼が新作の月光菓子だと差し出してきた青い硝子の菓子入れには、淡く輝く満月を思わせる砂糖菓子が入っていた。
 秋の月光だけを厳選して精錬したという貴重な菓子を遠慮なく一粒つまんで口に入れると、薄荷を思わせる爽やかな香りと共にゆっくりと口中で溶けていく甘味が非常に味わい深い。どうやら彼は一段と菓子職人としての腕を上げたようだ。
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作品その55・根切り屋再襲撃

2018-10-12 19:28:00 | 見習い錬金術師の作品
たかあきは『琥珀』と『石砂糖』を材料に『果てしない万年美容剤』を錬成しました。用途は滋養強壮です。

 てっきり温室植物の栄養分と化したと思っていた根切り屋が、今度は師匠が留守の間にやってきて青い薔薇を売ってくれとしつこく僕に迫った。仕方がないので青い薔薇は師匠が錬成した特殊栄養剤を欠かすと周囲一帯の栄養分を吸い上げて荒野に変えると話し、ついでに特殊栄養剤の値段を教えたら力尽きた。
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