また一つ成し遂げたと言う気持を
得る事が出来た昨日のレアサウンズ、
秋のコンサートが終了しました。
そして色々な思いが交錯する本番でも有り、
結果としてはやはりやっていて良かった!
と、感慨深い1日ともなりました。
そんな長い1日の記録です。
土曜日の朝は意外にも働く人が多い。
会場である南文化小劇場へ向かうバス、
ご覧の通りの満員。
バスに乗って行かないと到着しないと言う
この会場の開催が、実はここのところ
ずっと気持ちを重くしていた最たる原因。
会場には早々音響さんが到着していたが、
車で来るにも駐車場が手狭で制約がある為、
メンバー全員が集客に苦労を強いられた。
ただ施設としては申し分なく、
加えて秋晴れがその思い気持ちを和らげてはくれたが、
売れ残りのチケットを眺めると、
音楽面よりもそちらが気になって仕方がない。
それでも作業開始!
朝の9時、定刻に搬入口オープン。
毎度の通り舞台班と受付班に分かれて作業は進む。
ビデオを撮ってくれるのは、
以前の仲間のラッパ吹きの方の会社。
加えて以前のトロンボーン吹きの使いの人^^;
音響さんも既に十年以上のお付き合いだが、
こういった仲間と特別な指示なしでも
ステージが組み上がっていくのは本当にありがたい!
そしてまさか!の
リハを待ち受ける事を誰も知ら無い中、
ゲストを迎える準備は整ったのでした。
ゲストは、ビッグバンド界の重鎮!
サド.ジョーンズ&メル.ルイスビッグバンド、
現ヴァンガードジャズオーケストラのリードアルト奏者、
ディック・オーツ氏!
私が大学生の時の初めてのコンサートで、
そのサドメルの曲をやった思い出があるが、
そのメンバーと共演が出来る幸せ!
まさに草野球チームの我々の中に、
大リーガーの超大物が加わる!
そんなイメージを描いていたらば、
その大リーガーは、試合では無く、
先ずはノックから始まった!といった感じの
リハーサルの幕が切って落とされたのである!
本物とつい今回はパンフなどで表現したが、
本物のアメリカの音が目の前にある!
(だったらうちのリードアルトは偽物とは言っていないよ)
いつも通り、一曲目のリハが始まる。
いきなり力強いゲストのカウントにビビりながら、
全く手を抜く事なく一曲を通す。
実は全部で8曲共演したが、
リハーサルを通しで演奏した曲はこの曲だけ!
あとの曲は全てゲストの彼が曲を止め、
まさに千本ノックの如くクリニック状態と化したのだ!
それは主としてリズム、特にドラム!
新人君に本物の指導は思わぬ熱を帯びる!
それも早二曲目のリハーサルでヤマ場を迎える。
「メルルイスはそうは叩かない!」
そんな無理な事を仰らなくとも…と
つい息子の年恰好のドラム君を庇いたくなるが、
彼にとって、いや我々にとって、
とんでもない良い経験をしている事を
気付き始めるのにそんなに時間は要らなかった。
時に楽器を置き仁王立ちになり指導!
大リーガーのノックはまさに的確!
ことリズムに対しての語りは熱すぎるほどだ。
二曲を終わって30分。
このまま行くと二時間ペースのリハーサルになる。
気がつくと全力で吹いている自分がいたのだ。
三曲目、その指導は絶頂を迎える。
とうとうピアノに座り自ら弾いて見せる。
この曲のリハでハイトーン連発する事となり、
実際ノックが受けられず芝生に倒れこみそうな、
そんな自分がいることに気がつく。
まずい…。
あとから聞いたことだが、
多くのバンドでこの様なリズムに対しての
熱い指導があったのだとか。
それもプロに対しても例外ではなく
逆に言えばそれこそが、共演する相手への
熱意の現れであったようなのだ!
その後全ての曲で指導が入る。
いや、指導をいただく事となる。
実に一時間と45分に及んだリハーサルは、
本当に千本ノックを受けた様な、
そんな充実感と正直疲労が残った。
恒例、リハーサル後のこの写真。
どことなく笑顔が少なく思えるのが、
その思い出を語るに相応しい写真にもなりそうだ。
自分たちだけのリハーサルからトータル二時間半。
ワンステージ分確実に吹き切ってしまった私。
当然不安が残るところに若手トロンボーン君、
振り向いて「そんなに吹いて大丈夫ですか?」と
声をかけてくれる。
吹かざる得なかった状態であった訳だが、
実はこの一言がちょっとしたカンフル剤になる。
その話は後ほど。
開場。
最後尾のプラカードまで作り、
観客誘導までしたのが懐かしいほどにまばら。
リハーサルで忘れかけていた不安が
再び私の気持ちに覆いかぶさってきた。
そこへ私にキャンセルメール一通。
もちろん致し方ない理由でも有るが、
疲労の状態に集客不安とキャンセルの落胆。
なんとももどかしい時が過ぎる
それでも後ステージ写真に写る、
お客様の頭の陰でわかる通り、
七割弱の入りという最終的な状況となった。
ご来場いただいた皆様、
本当に、本当にありがとうございました!
さて開演!
フェイスブックに載せていただいた
数々の写真でその雰囲気は伝わるであろう、
とりあえず私、音の出はまずまずであった。
若者が加わってくれた事で、
いろいろな選曲にチャレンジしているが、
そこそこ練習の通りに進んでいるといって、
過言ではない出来に感じた。自己満足で恐縮。
ただここで千本ノックの疲労があらわに…
今回コンマスから、
亡き父に捧げる一曲でもと提案頂いた曲。
案外こういった曲を吹くのも嫌いではなく、
亡き父は置いといても折角ならばと引き受けた。
もともとビッグバンドのリードラッパ吹きは、
アドリブなんて吹いている余裕などなく、
まさにバンドをリードして最後を決めるのが役割!
と、そう言い聞かせてきた時代が長い私にとって、
こう言ったある意味洒落臭い演目は似合わない。
ただ、アドリブは決して上手くないけど吹きたい!
この色気付いた考えがバテを運んでしまった。
本当に言い訳がましいが、
思うようにアドリブの音が上に決まらず
ややもどかしい思いで終える。
ただし、この後のメンバー紹介の時間で、
何とかバテから回復の糸口を掴んだ感じ。
まだまだ負けとれん!
さて2部!
ゲストを招き入れ
大リーガーほまさに本物の音でお客様を魅了。
ドラム君は何か一皮むけたように
バリバリ叩いているのが微笑ましいほど!
我々の最大の難関であったスロー。
曲の捉え方が難し過ぎて、
練習で何度やってもこれでいいのか!?
という思いしか残らなかった曲。
リハーサルでは何度もハイトーン連発したその曲が、
なんともアンケートで良い曲に
実にたくさんあげて下さっていたのは感激!
ピアノは今回無理言ってお願いした、
ここにコメント寄せてくれる2番さんの奥様。
お願いしてやっぱり良かった!と
そんな思いはゲストがこの曲の演奏後、
彼女とハグをしたそのシーンで確信できたのであった!
2番君ごめんね^^;
実はこのスローでエネルギーを使い過ぎ、
次の曲で次の大きな山がやってきてしまった。
五線紙超えた辺りのフレーズが続くこの曲。
大したハイトーンではないのだけれども、
まさにボディブローの様に効いてくる。
あかん…。
そう思った時、
隣で吹く若手ラッパのA君が素早くアシスト。
こういうチームワークは有り難いしラッパならでは。
お陰で出口の光が大きく見えてきました!
お客様を乗せてくださり、
千本ノックをしていた時とは全く違う表情で、
ステージを作ってくれていきます!
確実に我々は乗せられ、
集客の不安などすでに昔話となっていきました!
アンコールも頂きご覧の写真になった頃、
私は大満足の気持ちの真っ只中。
そして先ほど書いたリハが終わった時
若手トロンボーン君が心配して声かけてくれた
その気持ちに応えるつもりで最後の音、
「大丈夫だぞ!」と吹き切ることか出来ました!
乾杯!!
残念ながらお酒は召し上がらないゲスト。
それでもすごく楽しそうに打ち上げに参加!
本当に一つのことを成し遂げた、
そんな気持ちで酔いしれました。
そしてリハーサルでノックしたドラム君には、
しっかりとしたフォローをして下さる!
なんて贅沢なシーンなんでしょう。
野球の例えばかりで申し訳ないが、
大リーガーは最後まで大物であったのでした!
そして最後にメッセージ下さいました。
我々のように本業を持ちながら、
こうして音楽に熱心であることを讃えてくださり、
ともすると忘れかけていた音楽に対しての熱意を
改めて思い出させて下さいました。
全てに満足できたコンサートだった訳では
決して有りませんが、
達成感は近年にないステージとなりました。
ディック・オーツさんありがとうございました!
プロモーターの黒坂さんありがとうございました!
そして何より
ご来場頂きました皆様!ありがとうございました!
最後に愛すべきレアのメンバーのみんな、ありがとう!
昨日はパワフルな一日だったのですね‼
ゲストの拘り抜く一音一音に対する熱意は観客である私にも伝わって来ましたよ✨最高の芸術作品を提供して頂いた感じでとっても感謝しています♪
ジャズはクラシックとは違って譜面には無い独特な世界観を描かないといけないので、一つの曲を完成させるには、大変な『労力』と『チームワーク』が必要なんでしょうね✨
そのチームをリードしている井上様は素晴らしいと思います✨
本業との両立は大変かと思いますが、くれぐれもお身体にはお気をつけ下さいね✨
いつもレアサウンズジャズオーケストラの素晴らしい演奏と皆様のエンターテイナーに楽しませていただいています♪
次回も楽しみにしております🌟(^○^)🌟
南文化小劇場は音響も良いのでとても良い場所だと思っています♪私もクラシックオーケストラをやってますがよく利用してますよ(笑)
Dick氏のご指導もリズム隊をはじめ我々としてはとても貴重な体験ができたし、結果としては小生もこれまでとは違う充実感がありました。
最後部座席の録音をアップしておきましたが、バランス良く鳴ってましたのでホッとしてます。
リードラッパもフリューゲルソロの音色も◎だと思いますよ。
また次も良い経験をして楽しみたいですね 。
という思いが強いです。
リハーサル含めて良い経験になったと思いました。
オーツさんの音色はすごくクールでどちらかと言えば乾いた音なのに、ものすごく情熱的でベッタリな人というギャップがとても印象的でした。
私の妻はとてもいい経験をさせていただき、とても勉強になったと感激しておりました。
ハグのシーン、あれはディックがハグしに行ったというより、妻が抱きつきにいったという感じでしたよ(笑)
あおやきさんのフリューゲル、相変わらず素晴らしかったですし、全体を通しても千本ノックを受けた後とは思えませんでしたよ。
打ち上げもお誘いいただいたのに参加出来ず申し訳ございませんでした。
あっ、最後に、
今回は私の妻を使っていただきありがとうございました。後日メロンと請求書をお持ちします!
請求書はマイナスかな・・・
MCさんも、あおやきさんも、リハーサルを話題にされて、なおかつ、いつもとは違う雰囲気が伝わってきました。
なので、終わってからもどんなリハーサルだったのだろうと、妄想が膨らんでいましたが、この記事でなんとなくわかりました。(今度、詳しく教えてね♪)
すごいアーティストとご一緒されて、素晴らしいですね。
最高のものを作り上げようとする気迫が伝わってきましたよ。
レアさんだから、できることです。
ありがとうございました。
臨場感溢れる文面に感情移入してしまうわ。
娘とのUSJより、このライブに行きたかった。
自分のコンディション、チームワーク、集客、
MCに至るまで全てに気が抜けませんものね。
終わった後の解放感、充実感は格別。
とても素敵なコンサートだったご様子。
何よりです!
そして、数々の写真を撮って頂き、又過分な褒め言葉の数々。本当に有難く受け止め、感謝いたします。
クラシック音楽をされている方にこういう語評価を頂けるのは、また一つ違った嬉しさが有りますが、こと管楽器については音程などで恥ずかしいシーンが多々有ったので、その辺りはとっとと水に流して頂きたくお願いいたします^^;
会場を探す事で苦労している私にとって「良い会場」と言っていただけるのは何よりうれしいです。
今後はでびる君だけでなく、レアサウンズメンバーとしてわたくしとも、どうぞよろしくお付き合いくださいませ!
うどん屋の後の喫茶店で、何か感じたのか対策したのは我々の妙な経験値であった気がしてなりません。予知能力を感じましたょ。
あの曲を短くしようとか、やめようとか、本当にそういうマイナス思考ばかりが直前にあったのにもかかわらず、何とか無事に出来たのは、やはり43年培ったレア精神だったような気がします。
音も全部聞いてみました。良くも悪くもここに書くのは控えますが、本当にひと段落と言う気持ちであります。
次を目指して今後ともよろしくお願いします!
リハはね・・・うーん一寸人には見せられんな^^;