青色日誌

還暦を超え、子育てもひと段落。さて!

見合

2023年02月11日 | 思うこといろいろ
先日社員君と昔話に花が咲いた時
つい思い出した私の若い頃の思い出。

私が大阪から名古屋に戻り、
今の会社でばたばたと平社員で働いていた
独身当時の話なのだが。


担当主要顧客は当社古くからのお付き合い。
毎日顔を出しては営業していた私にとって、
この会社の方々はある意味首を横には触れぬ
そんな間柄であったと記憶する。

勿論、威圧的な話としてでは無く、
売上が大きかっただけに機嫌を損ねては大変、
みたいな気持ちで接していた感じだ。

三階建ての自社ビルに入るそのお客様。
今ではなかなか考えられない事だが、
当時はずけずけと内部くまなく入り込んで営業。
何ならお客様の机でタバコまで吸った時代。

そんなある日三階を営業していたら内線で、
一階の総務部長が呼んでいるからとの連絡。

近くにいた同年代のお客様に、
 
 「何やらかしたの」と茶化される。

実際総務部さんから仕事を頂く事は少なく、
その呼ばれた理由も余りピンとこなかった。

慌てて階段を駆け下り総務部長の所へ。
機嫌が悪いと最悪なその方その日はご機嫌。
当然の様に煙草を加えて踏ん反り返っていた。

 「あおやきくんは彼女はいるかね?」

いきなり機嫌よく切り出したその話に驚く。

 「い、い、いませんが」

今の若い人なら正直に言うのかもしれないが、
当時そんな事まともに答えられるわけがない。
まして私の様なおとなしい性格で有れば尚更^^
実はその頃今の家内と付き合っていた時だった。

 「ならば見合せんか?!」

そのやり取りに周りの社員の方々、
耳をそばだてて聞くというよりも、
完全にこっちに向いて話を聞こうとしている!

 「え.....あ、余りそういった事は...」

言葉を濁すと、

 「なーんだ、男らしくないなぁ」

正に時代を表すようなセリフだが、
この返答は確実に実は覚えている。
何をもって男らしくないと決めつけるんだ…と
ちょっとイラッとしてその後もその言葉が
引っかかっていたからだ。

 ....見合しないと男じゃないのかよ。。


 「かわええ娘だぞ」

どうしても見合させたいばかりの匂いが
ぷんぷんたばこの臭いと共に漂う。

 「かわいい娘でも、そういった事は興味無く..」

さすがに総務部長も馬鹿じゃなく、

 「おみゃー彼女おるんか!?」

 「い、いや、そんな事は無くて....」 

正に「たじろぐ」とはこういう時の事か。
おとなしい私は^^ただただ否定するしかなかった。

その後天の声の様如く総務部の女性のお一人が、

 「部長、きっといますって、彼女」

思わぬ助け舟にホッとしながら、
部長の機嫌を損ねたのではないかと心配しつつも、
相変わらず

 「かわええ娘だそぉ」

と、おやじ丸出しの部長に対し
深く詫びながらお断り申し上げ、
仕事一つ頂けた訳では無くその場を退散した次第。

つい思い出した青春時代のあぶら汗流れるお話し^^



画像はフリー素材のイメージ^^
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