初めての栗田有起作品。★★★☆☆
「お縫い子テルミー」テルミーは、流しの仕立て屋である。
依頼主の部屋に居候して、服を作る。
彼女は、生まれてからずっと、そうやって生きてきた。
祖母・母と共に、他人から、何かしらの仕事と、寝場所を与えてもらい暮らしていた。
そして、15歳になったとき、ひとりだちをして、東京にやってくる。
右手のバッグには生活道具、左手のバッグには裁縫道具を抱えて。
テルミーは、東京で歌手のシナイに出会い、恋をする。
そして、彼のためのドレスを縫い、プロのお縫い子になっていく。
「ABARE・DAICO」小松誠二(小五)は、失くした体操着を、自分で買うために、ある決意をする。
夏休みの間に、留守番のバイトをして、6000円を貯めること。
時給100円のバイト~誠二の雇い主は、酒井というおっさんだった。
離れて暮らす誠二の父と母、物知りでかっこいい同級生・水尾和良~彼らに見守られ、誠二は、この夏、かけがえのない経験をする。
~そんな二つの話でした。
少し前に、mimiさんのブログで、この本の紹介を読みました。
タイトルに惹かれ、「流しのお縫い子」って何?
~って、ずっと気になってました。
おもしろかったです
独自の世界が感じられました。
栗田さんの作品、もっと読んでみたいです!!
2006.6.30追記:集英社文庫『ナツイチ』に入ってます。
実は、今月の新刊でした。
表紙が、とてもかわいい