日没後、隣町の驛前の一角にある飲食店街の前を通る。
カウンター式の居酒屋の店先にはいくつもの卓が並び、BGMを消したそこでは何組ものお客が、“静かに”仕事帰りの一杯を樂しんでゐた。
心ある庶民は、國難の終熄に向けてちゃんと“協力”してゐる。
あとは為政者たちが、いかにそれを汲んだ“仕事”をするかだ。
もっとも、彼らは「やってゐる!」と、せいぜいふくれっ面をすることだらう。
が、國民の投票によって選ばれた立場である以上、國民の目にちゃんと見える仕事をしてくれなければ、それは「陰で何かコソコソやってゐる」だけで、「仕事」とは云はない。
この人災疫病は、政治問題のごとく時間稼ぎをしてウヤムヤにするなどと云ふ従来のシゴトは、全く通用しないのである!