arata-tokyo-jp's blog(Henry Nagata)

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新しい音楽制作に挑戦!

2006年03月26日 22時53分22秒 | エッセイ
昨日、FM放送関係の作曲のプレゼンの一部を提出しました。
この仕事は私にとっては全く新しい事ばかりでした。
今日はそのお話ですが、今回のタイトルの「新しい音楽制作に挑戦!」と言うのは・・・

★先ずダンス系の音楽だった事。
私は今までダンス系の音楽を一度も創った事がありませんでした。
先日アメリカにいる友人が、アメリカの音楽番組をビデオに録って送ってくれたのですが、そのほとんどが踊れる音楽だったような気がします。
スローテンポのバラードでも踊れます。
私の曲の場合は、アップテンポのロックのリズムの曲でも踊れない・・・という事がはっきりと分かってきました。
それで、これからは「踊れる音楽を創りたい」と本気で思うようになって来ました。
今までは全く興味がなかったのですから、精神的には大きな変化です。

★CM音楽の仕事ではなくて、ラジオ番組内のBGMだった事。
具体的に言いますと、「15秒のBGM」、「1秒の効果音」、放送局名や番組名を歌う「ジングル」などです。
今まではラジオやテレビのCM音楽ばかりでした。

★メロディのない音楽だった事。
つまり音楽というよりも効果音に近いという事です。
この効果音というのは、BGMの作曲をする人間にとっては基本的な事ですから、大切な事ですし勉強になりました。

15年ほど前にコンピューター・ミュージックの先生にレッスンで言われた事ですが・・・
「最近の音楽は、ベースとドラムだけでも楽しく聴けるようにしなければならない」
「メロディは必要ないのです」・・・と。
私は正直言って、この言葉を全く理解出来ませんでした。
というよりも、私は「いくら流行とは言っても、メロディのない音楽なんて絶対に創るものか!」と思ったものです。
それを今回は創ったのですから、心境の変化著しいという事になります。

★オーディオ・ファイルのみでの音楽制作をした事。
今まではコンピューターにMIDIファイルなどを打ち込んで、MIDI音源やシンセサイザーなどの外部音源を鳴らして音楽制作をしたり、その上から歌をかぶせたりしていました。
しかし今回は秋葉原の楽器店に行って、生音のダンス系の音源(WAVファイル)のCD-ROMを買って来て、そのオーディオ・ファイルを中心にして制作しました。
また自分でもオーディオ・ファイルを作って、それを使用しました。

★音源の録音も、今までは外部音源を鳴らした音を一度ミキサーに集めて、外部の録音機材で録音してCDを制作していましたが、今回は全てコンピューターの中だけで編集しCDに焼きました。



昨年、私が15年ほど前に習っていた作曲の先生から連絡があって、
「音楽教室のHPを作ったのですが、その中に「Roselyne」(私の曲)を生徒作品として紹介して良いですか?」という連絡が来ました。
私は、「私の曲を先生も気に入ってくれたのだな」と思って、喜んで承諾しました。
まあ、そこまでは良かったのですが、
しかし、その先生から一言・・・
「MIDIファイルでMIDI音源を鳴らす音楽制作のやり方は、もう古いですよ」
「今はオーディオ・ファイルで音楽を創るのが新しいのです」
と言われたのです。
しかし私には、この「オーディオ・ファイルでの音楽制作」というのが全く分からなかったのです。
ただ「私がやっている事は、もう時代遅れなのか」という事だけが分かって、ガッカリしただけでした。

しかし先日、楽器店でその事を質問したのですが、店員が言うには・・・
「いや、そんなに時代遅れという訳ではないですよ」
「MIDIファイルでの制作とオーディオ・ファイルでの制作が、同じくらいの割合になって来たという事でしょう」・・・との事でした。
とにかく今回の仕事をきっかけに、今後もオーディオ・ファイルによる音楽制作を積極的にやって行こうと思いました。
音質が非常に良いからです。



特に昨年あたりから以上の事も含めて、私が今後作曲の仕事をしていく上での問題点をずっと考えていたのです。

★先ず「今までのやり方のままでは今後は絶対にダメだ」、「このままではいずれ仕事は来なくなるだろう」という事。
私が年を取るという事は、仕事のスタッフの人たちが若い人たちになっていくという事でもあります。
年齢の若いスタッフにとって「古臭い音楽」などは、気に入ってもらえる筈はありません。
積極的に流行の音楽の良いところは吸収していかなければなりませんし、若い人たちの感性や音楽を理解しなければなりません。

実際2、3年ほど前から、若いミュージシャンたちとの付き合いが始まりましたが、そこで得たものは非常に大きなものでした。
若い人たちは最新の技術や情報を沢山持っています。
私は若い人たちと話をするのが好きですから、これは無理なく影響を受ける事が出来ました。

私はこの事から自己発見をしましたが・・・
私は常識的な考え方の人の話を聞くよりは、
「え~? それって一体何なの~?」
「今の私には絶対に出来ない事だよ~!」
というような、新し過ぎて訳の分からない話をする人の話を聞く方が、強く影響を受ける人間のようです。

★私のCD制作をした音源の「線が細い」という問題について。
これは最近痛切に感じるようになって、「線の太い音」になるように工夫しています。
具体的には、今回はPCの音楽ソフトの中で「ノーマライズ」と「レベルの最適化」という方法を使って、以前よりかなり迫力のある音源を創る事が出来ました。
この方法が今まで分からなかったのです。
若いミュージシャンたちが作るCDを聴きますと、音が前に飛び出してくるような感じなのですが、私が創るCDは音が小さく奥に引っ込んだような音だったのです。
つい最近、その音源を聴いた若いミュージシャンに私の音楽が「今までと違う」、「若返った」と言われて笑われてしまいました。

★今までは「趣味の音楽」と「仕事用の音楽」をはっきり分けて考えていましたが、これにも疑問を感じるようになって来ました。
この二つを上手く結び付けたいと思うようになって来ました。
もっとクリエイティブな仕事が出来る作曲家になりたいと強く思うようになって来ました。
もっと多くの勉強をしなければなりませんが・・・

まあ、こんな事を考えている今日この頃です。
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6 コメント

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Unknown (★さく★)
2006-03-27 05:01:52
ここ数年で、DAW(Digital Audio Workstation)の環境が急速に整ってきた影響もあるかもしれないですね。

wav波形の直接編集等、何でもアリになってきました。



個人的には、MIDIだけでも古いとはあまり思わないのですが、ソフトシンセも、かなり充実した環境が整いつつあります。

時代の流れかもしれないですよね。

これからも、音楽環境は進化し続けるのでしょう。



駄文、失礼いたしました。
返信する
DAWですか ...ψ(。。)メモメモ (ARATA)
2006-03-27 05:27:41
さくさん、コメントをありがとうございます。

私は10年以上「レコンポーザ」というソフトを使っていまして、2年くらい前から歌入れの為に「シンガー・ソング・ライター8」とか「キューベース」なども使うようになりました。

ですからオーディオ・ファイルなどによる最新の音楽情報には疎かったのですよ。

さくさんは、かなりお詳しいようですね。

私も頑張らなければ・・・
返信する
おはようございます。 (toru(石塚 徹))
2006-03-27 11:23:37
自分は最初はWAVファイルを重ねて音楽を作る行為に抵抗がありました。サンプリングCDを買ってきて重ねるだけで音楽を作ることって独創性がないのとあらかじめ誰かが作ったフレーズなので自分の音楽という気がしないと考えていました。



ですが、最近はいつの間にか自分もオーディオのサンプル・ベースで作ることも増えてきたり、パソコンの進化とともにシンセもソフトウェア・ベースに移行してハードウェアはほとんど使用しなくなってきました。



自分が大学に入った時はハードウェア・ベースでしたのに、わずか数年でかなり変わってしまいました。時代の流れですよね。

返信する
ソフトウェア・ベースの時代ですか・・・ (ARATA)
2006-03-27 11:54:02
徹君、こんにちは。

いつも貴重な情報をどうもありがとう。

確かに短いフレーズではあっても、他人が作った音を重ねて音楽を創る事には私も抵抗を感じました。

これは自分の音楽なんだろうかと・・・

ですから、それを感じさせないだけのアイデアが沢山必要になってきますね。

大学にいる数年間の間にハードウェア・ベースからソフトウェア・ベースに変わってしまったとは・・・

全く驚きですね。



それから徹君の卒業コンサート(でしたっけ?)を聴きたかったのですが、行く事が出来ませんでした。

もし出来たらHPにでも音源をUPして聴かせて下さい。

また今後オリジナル・コンサートなどをする時にもご連絡下さい。
返信する
はい! (toru(石塚 徹))
2006-03-27 16:42:42
そうですよね、おっしゃるとおりオリジナルにするために必要なのはアイディアですよね。自分も同じように感じます。



卒業演奏、気にかけて頂いてどうもありがとうございます。先ほど大学のレコード鑑賞室に行って録音をMDに落としてきました・・・。ただ媒体がMDなのでネットにアップできるか分からないのですが、もしできそうならまた連絡させてくださいm(__)m
返信する
楽しみにしています (ARATA)
2006-03-28 04:19:52
徹君、こんばんは。

卒業演奏の音源のUP是非やって下さい。

楽しみにしています。

また、オリジナル作品のコンサートやライブのお知らせなどがある時には、私のgoo のHPの掲示板に書き込んでも良いですよ。
返信する

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