arata-tokyo-jp's blog(Henry Nagata)

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シルバーシートに老人は座っていますか?

2004年07月26日 01時38分42秒 | エッセイ
私は生まれてからずっと東京に住んでいますが、電車に乗っている時に、シルバーシートというものに老人が並んで座っているのをほとんど見た事がありません。

若い頃、私は良く電車の中で座って本を読む事がありましたが、その時に目の前にお婆さんが立つ事があり、仕方なく席を譲るという事が良くありました。

初めは分かりませんでしたが、しばらくしてその理由が分かりました。
私は電車に乗る時には、混んでいてもすぐに外に出られるように、ドアのすぐ横に座るクセがあったのです。

この事に気が付いてからは、試しに座席の中央、ドアから離れた所に座るようにしてみましたが、案の定その後は、お婆さんが私の目の前に立つような事はほとんどなくなりました。

鉄道会社としては、老人の為を思ってシルバーシートを設置したのだと思います。
これは善意です。例え会社のイメージアップという事があったとしても・・・。

しかし老人の為を思うのなら、最初の段階で十分な「会話」が必要だったのではないでしょうか。
また設置後もアンケートを取るなどして、本当に喜んでもらえているのかを、再調査すべきではないでしょうか。

私はこの事から、今のシルバーシートは取り外して、各ドアのすぐ両側をシルバーシートにすれば良いと思っているのです。
これなら混雑している時にも、老人が安心して座っていられると思うのです。
もちろんこれにも「会話」が必要ですが・・・。

話は変わりますが・・・。
人から聞いた話ですが、以前選挙の時に、福祉を強調する候補者がいて、「もし自分が当選した時には、車椅子の人達の為に町中の車道と歩道の段差をなくす工事をして、障害者の人達にも住み良い街造りをする」と言っていたそうです。
そしてその候補者は見事当選し、公約通り町中の歩道の段差を削り落とす工事をしたそうです。
ところが、車椅子の人達はその道を通る事はなかったのです。

私も詳しい事は分かりませんが、車椅子というものは、後ろの車輪は大きいのですが、前の車輪は(10㎝くらいか?)かなり小さいのだそうです。
ですからその車輪の半径より高い段差の所では通れないということです。

障害者の為を思って、喜んでもらえるような事をするのは善意ではありますが、例え善意ではあっても、そこに十分な「会話」がなければ何にもならない訳です。
世の中にはこのように、十分な「会話」がなくて問題になっている事がたくさんあるのではないでしょうか・・・。
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