金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【先立つ不孝は絶対NG!】 看取らないといけない相手とは⁉

2023-12-21 01:31:08 | 終活

 本日は「終活」のテーマのうち、「看取らないといけない相手」について。

 

 当然ながら、まずは『①自分の両親』であります。自分の子供を看取るという事態は、人間に最も心の傷を与えてしまう出来事となりますので、これは絶対に避けなければなりません。すなわち、子供にとっては「親に先立つことは最大の不孝」でありますので、「自分の親を看取る」のは最も大きな責任だと言えます。

 その次として、『②配偶者の両親』であります。配偶者の親からすれば、自分の子供の配偶者が自分よりも早く亡くなってしまう事態を、我が子に味わわせたくないという気持ちが強いもの。したがって、配偶者の親よりも早く死んでしまうこともNGであります。

 さらに、『③年長の兄弟』。年長の兄や姉からすれば、自分の弟や妹が先に亡くなるという事態は、自分の子供を先に亡くすことに次いで悲しい出来事になりますから、これも出来れば避けなければなりません。

 最後になりますが、『④動物の家族』。これも当然ながら、動物の家族を残して、自分が先に死ぬわけにはいきません。残された動物は最悪、処分されてしまう事態に追い込まれます。可愛がっていた動物は、最後まで看取るのが飼い主の責任になります。

 

 自分の場合は、①自分の両親③年長の兄弟、はすでに完了②配偶者の両親、については、89歳の義母が存命なので、義母を看取るまでは先に逝くことは出来ません

 そして、④動物の家族。すなわち、我が家では「もなか姫」ですが、来春13歳になる彼女を残して死ぬことも出来ません

 

 

 あれ? でも「もなか姫」に関しては、奥さんがご存命ならば、大丈夫なのでは? と言う方がいらっしゃるかもしれません。

 

 それがダメなのです

 うちの嫁さんからすれば、「もなか姫」は娘同然の存在でありますから、もなか姫が亡くなった時には、ワタクシが死んだ時よりも激しく嘆き悲しむことは必定。その時に、嫁の傍にいて、一緒に嘆き悲しむ人間が絶対に必要なのです。また「もなか姫が死んだのは、お前のせいだ」と罵倒して罵り散らかしても構わない人間が傍に必要なのです。そうしないで、感情を内に押しとどめてしまったら、おそらく嫁は気が狂ってしまうでしょう。

 だから、「もなか姫」が亡くなる前に、ワタクシが死ぬことはあってはならない

 

 という訳で、まだまだ簡単に死ぬわけにはいきません。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【扱いに困る「1円ストックオプション」】 税当局への訴訟が起こるのも判る気がする・・

2023-12-07 01:32:06 | 終活

 本日は、「終活」シリーズの番外編として、「1円ストックオプション」をテーマにお話します。

 

 実は、ワタクシは、役員退職金の替わりとして、この「1円ストックオプション」を相応に貰っているのですが、この「取扱い」に困っているのが実情。すなわち、権利行使しようとすると、トンデモナイ税金を持っていかれて、殆ど経済的価値が残らない。一方で、そのまま放置しておいて、自分が突然死んでしまったりすると、家族に相続はできないので全く無価値になってしまう・・。なぜ、そんな事態になったかを、以下でご説明いたします。

 

 ちなみに、「1円ストックオプション」とは、行使価格が1円に設定されたストックオプションであり、上場企業の役員や職員向けに退職金替わりに会社から付与されるケースが多い「上場株式の株式購入権」であります。

 例えば、その企業の現在の株価が500円(単位株1000株)だとすると、これを1単位持っている人は、行使価格1円で1000株を取得できる権利を有していることになります。その価値は(500円-1円)×1000株=499,000円 ということになります。

 問題は、これにかかる税金であります。「1円ストックオプション」が導入された当時の考え方は、この1円ストックオプションを「特定口座(源泉徴収アリ)」の中で保有し、この権利行使と同時に取得した株式を売却してしまえば、この時の譲渡収益(上記の例で言えば499,000円)に対して、所得税+地方税+復興特別所得税=20.315%の税金が特定口座内で源泉徴収(101,371円)されて、差額の397,629円を net収益 として受け取れるという仕組み。ストックオプションを貰う立場の我々は、そう説明を受けていました。しかも、これは金額の大小に関係なく、ストックオプションの価値が20百万円だろうが、40百万円だろうが、源泉徴収税率20.315%のみで済むという話だったのです。

(この仕組みを設計した当時は、当然ながら税務に詳しい弁護士事務所を通じて、税務当局の見解も確認しながら導入した経緯があったと記憶しています)

 

 ところが、これを令和5年、すなわち今年の5月に、税務当局が「ちゃぶ台ガエシ」みたいなことを言い出しました。すなわち、「1円ストックオプション」については、まず権利行使した時点で、この時の株価で算定した経済価値を「雑所得」と看做して課税。さらに、取得した株式を売却した段階で、その譲渡収益に対して課税2回課税すると言い出した。(彼らの言い分は、もともとの考え方を整理した・・と言っております)

 上場企業の役員あたりだと、役員報酬を得ている時はもちろん、その後に別会社の社外取締役に就任している際に、この雑所得が加わると、所得税と住民税で約55%の税率になることもシバシバ。さらに、売却した場合の譲渡所得には、上記の特定口座(源泉徴収アリ)で保有していたら約20%の税率がかかる。合計すると、ストックオプション価値の75%を税金で持っていかれることになります。これはもう、退職金の意味はなく、単に税金を払うための仕組みということになってしまいます。

 20%で済むと思っていた税率が、最悪75%も税金が取られる仕組みに変わってしまったのですから、ビックリ仰天です。すでに、各方面から税務当局への訴訟が起きていますが、気持ちはよく分かります。

 

 さて、ワタクシ事でありますが、自分も「1円ストックオプション」をかなりの額、保有しております。いつ、権利行使しようかと考えていた矢先に、上記の「ちゃぶ台ガエシ」が発生しました。まぁ、自分の給与所得が落ちてきたから、年金生活者になってきてから、ユックリ権利行使すれば良いのですが、その場合でも心配事があります。このストックオプションは権利譲渡ができないので、ワタクシが死んでしまえば価値がゼロになってしまうこと。税金を気にして、グズグズ権利行使を遅らせていると、自分が死んでしまって、元も子もなくなるリスクを孕んでいるのです。

 どこかで、「えいやぁー」と権利行使するしかないのですが、税務署がニヤニヤして待ち構えているかと思うと、本当にムカついてきます。日本の活力を引き上げるために導入したはずの「1年ストックオプション」でしたが、いまや単に「税金をむしり取るための仕組み」に変貌してしまいました。そんなことならば、「1円ストックオプション」ではなく、「株式交付方式の退職金」を貰った方が退職所得税制が使えるので、遥かに有利でありました。

 

 税務当局の「後出しジャンケン」に対して、司法当局の鉄槌が下りることを祈っております。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【お墓が決定】 墓所の購入手続が完了 来年2月末には墓石建立!

2023-11-29 01:01:10 | 終活

 ついに、我が家のお墓を購入しました。

 正確には、墓所の永代使用権を購入したのと、その上に建立する墓石と工事の依頼を完了したということ。

 

 霊園は、ワタクシの実家のお墓がある所沢聖地霊園で、実家のお墓の近くに空いている墓所があったので、そこを我が家の墓所に選びました。実家のお墓の近くに建立すれば、親族や友人がお墓参りをする際、どちらにしても、ついでに双方をお参りしてくれるだろうと。また、ワタクシが実家の墓参りをする際に、同時に自分のお墓の掃除が出来ますので手間が省ける

 お値段は、永代使用料が1,380,000円で、管理料が14,520円/年。そこに墓石工事代が約4百万円で、合計で550万円程度。まぁ、想定した範囲であり、ちょっとした車を買ったのと同じくらいの感覚でありました。

 

 ちなみに、お墓の規約の説明を詳しく聞いていたら、最後の最後で、墓を引き継ぐ人間がいなくなると、管理料を支払う人がいなくなるので、その時は永代使用権が消滅して、お墓に入っているお骨はすべて「共同霊園=樹木葬の場所」へ移管されるらしい。うちの息子はまだ独身なので、このまま結婚をしない場合は、息子が最後の人間になる可能性があります。

 もともと、我々夫婦は樹木葬でも良いと考えていたため、それはそれで問題なしという判断でありましたが、無縁仏のようにお墓が朽ち落ちる前に、お墓は更地にされて、また転売されるということのようです。

 

 また、こうした霊園の管理主体についても勉強になりました。古いお墓は、公益法人団体による管理が一般的なようですが、営利を目的とする一般法人が「霊園」を開発して管理するケースもあって、その際は、その系列の建設会社が墓石工事を一手に独占して、その下請けとして石屋さんがいるという構図のようです。建設会社は「鞘」を抜いているだけで何もしません。実際は、すべて石屋さんが手がけてくれます。ただ、開発した一般法人にすると、この系列建設会社で「鞘」を抜くこと以外には、ほとんど利益を得る手段がないため、仕方がないと言えば仕方がない仕組みのようです。

 しかし、この商売、けっこう非課税優遇を受けている産業なので、地方公共団体からは、一定規模に大きくなった霊園には、公益法人による管理に移行せよと指導がくる由。そうしないと、霊園の拡張ができないので、開発主体としても、またゼロから別の場所に霊園を作らないといけなくなるそれよりは、公益法人化して、管理の独占を放棄する方がまだマシということのようです。

 

 首都圏では、これからも老齢化は進みますので「死者」は数多く出てきます。しかも、地方から出てきた第1世代もかなりの数になるため、新たにお墓を必要とする人は多い。したがって、「霊園事業」はまだまだ伸びる産業であります。

 大変、勉強になりました。

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【お墓を買う!】 終活の第一弾は「お墓」‼

2023-11-17 02:29:46 | 終活

 養老先生の死生観を学んだおかげで、終活の第一弾として「お墓」を買うことにしました。

 突然、ワタクシが死に至っても、家族が骨壺の収納先を確保できないと迷惑をかけることになるからであります。ちなみに、我が家には、幾つかの選択肢がありました。

 

 まずは、嫁の実家のお墓(京都嵐山の常寂光寺)に入れてもらうこと。嫁は三人姉妹の長女であり、このお墓の墓守を宣言すれば、権利は得られたと思います。しかし、我々の代までは良いのですが、息子の代になって、毎年毎年京都まで法事に出かけるのは難しいと思い、これは断念。

 次は、ワタクシの実家のお墓(所沢聖地霊園)に入れてもらうこと。既に、ワタクシの祖母・父・母・兄が入っており、自分もそこに入りたい気持ちは強いものの、すでに兄一家が墓を引継いでいます。次世代になっていくと、それぞれ親族も分かれていくことを考えると、これも選択は難しい

 という訳で現在、進めている案は、兄一家の墓の隣の隣の墓所を買って、ここに墓を作ること。なぜ、そんなに都合よく近くに「墓所」が空いていたかというと、かつて他家の墓があったものの、そのお墓が移管されたため、敷地が更地になってあらためて「墓所」として売り出されていたという次第。一度お墓になった場所であるため、これからお墓を買う人たちは「新たに開発された墓所」を買うのが一般的なので、これまで売れ残っていたということ。かつて他家のお墓があったことなど自分は気にしないし、兄一家のお墓の近くであれば、親族もお墓参りが一回で済むので便利だろうと考えました。

 永代使用料が1,380,000円で、管理料が14,520円/年。そこに墓石工事代が数百万円かかるらしい。

 

 とにかく急いで作ろう。間に合わないと大変でありますから。(続く)

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【養老先生の死生観】 自らの死は意味を持たない。死は周囲の人に対してのみ意味を持つ。

2023-11-16 01:03:57 | 終活

 さすが、養老先生「解剖学の権威」にして「知の巨人」であります。

 その死生観を聞いていると、胸の痞えがスッキリ取れてしまいます。

 

「自らの死体を見ることができないように、自らの死を認識することはできない。当たり前だが、自分の死は自分の生き方に何の影響も与えない。個々人にとって『自らの死』は意味を持たず、まぁどうにでもなってくれといった事象。それを考えても仕方がない。いつか必ず人間は死ぬが、その時まで今を大切に生きていけば良い」

 

「あなたの死はあなたにとって意味を持たないが、家族や友人など周囲の人々にとって意味を持つ。悲しい、寂しい、あるいは死後に隠し子が出てきて大騒ぎが起きて、その迷惑に怒りがこみ上げたりと、周囲の人々にとって、その死は影響を与えるもの」

 

「一方、赤の他人にとっては、その死はまた何の意味も持たない。あ、そう・・という感じで、すぐに忘れ去られる。したがって、人の死は、「一人称」でも「三人称」でもなく「二人称」なのである」

 

 この考えを聞いて、自分も『終活』の意味を考え直しました。最初は、自分がやり残したことをやり尽くすことばかり考えていましたが、もちろん、それも重要ですが、それ以上に重要なことは、家族や友人に迷惑をかけないように、できることは事前にすべて「整えておく」こと。これをしておかないと、自分が死んだときに、大事な家族や親せき、親しかった友人たちから「ろくでなし!」と罵られることになります。

 死んだあとなのだから、それはそれで良いのかもしれませんが、少なくとも、死ぬ直前まで、そのことが気になって安らかに死に切れません

 という訳で、ワタクシの場合、まずは、「お墓」であります。

 自分は次男なので「お墓」がまだありません(続く)

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする