明日はもう、3月です。
3月といえば、『卒業』と『人事異動』の季節。いつものワタクシらしくありませんが、この季節に相応しい思い出の曲を振り返ってみることにします。
【SAKURA】 いきものがかり
さくら ひらひら 舞い降りて落ちて 揺れる想いのたけを 抱きしめた
君と 春に 願いし あの夢は 今も見えているよ 桜舞い散る
<中略>
それぞれの道を選び ふたりは春を終えた 咲き誇る明日は わたしを焦らせて
小田急線の窓に 今年もさくらが映る 君の声が この胸に 聞こえてくるよ
<中略>
君がいない日々を超えて わたしも大人になっていく こうやってすべて忘れていくのかな
「本当に好きだったんだ」 さくらに手を伸ばす この想いが 今 春につつまれていくよ
<中略>
さくら ひらひら 舞い降りて落ちて 春のその向こうへと歩き出す
君と 春に 誓いし この夢を 強く 胸に抱いて さくら舞い散る
高校卒業と同時に訪れる、友人や、好きだった異性との別れを、切なく情緒豊かに歌い上げた名曲であります。この曲の素晴らしいところは、曲と詩が一体となって、聴いた者の目の前で、何十年も前の風景を蘇みがえらせること。
荒井由実の『卒業写真』でも同じような効果が感じられますが、『卒業写真』は、淡い思い出とともに、朧げに風景が蘇る曲調なのに対して、『SAKURA』では、「小田急線の窓に・・」「本当に好きだったんだ・・」と、胸に突き刺さるような鮮明な思い出と、鮮やかでハッキリとした桜の散る風景が蘇ります。
卒業や別れから、まだ間もない若い人間ほど、『SAKURA』は、切なく忘れられない曲なのだと思います。