2021年6月、2022年4月、2022年12月、2023年3月、2023年4月と、同じテーマで当Blogでもご紹介しましたが、サンデーサイレンスとディープインパクト、両スーパー種牡馬の産駒成績を2023年6月4日現在で比較してみたいと思います。
サンデーサイレンス ディープインパクト
①JRA勝利 2749勝 2729勝
②JRA重賞勝利 311勝 285勝
③海外重賞勝利 15勝 45勝
④JRAGⅠ勝利 71勝 72勝
⑤海外GⅠ勝利 3勝 30勝
⑥JRA3歳クラシック 23勝 24勝
⑦英仏愛3歳クラシック 0勝 7勝
⑧リーディングサイヤー 13回 11回
⑨JRA+海外 重賞勝利 326勝 330勝
⑩JRA+海外 GⅠ勝利 74勝 102勝
今週は、まず何と言っても、ディープインパクト産駒のラストクロップであるオーギュストロダンが、英ダービーを制覇したニュースを挙げなければなりません。遂に、日本の種牡馬の産駒が、伝統の英ダービーを勝ちました。
ディープインパクト産駒は、年に数頭しか欧州で走らせていないにもかかわらず、すでに英2000ギニー(サクソンウオリアー)、英ダービー(オーギュストロダン)、英オークス(スノーフォール)、仏1000ギニー(ビューティーパーラー)、仏ダービー(スタディオブマン)、仏オークス(ファンシーブルー)、愛オークス(スノーフォール)と7つの3歳クラシックGⅠを勝利したことになります。こんな成績を収める日本の種牡馬が、今後出てくるとは到底思えません。
このオーギュストロダンの英ダービー勝利によって、上記③、⑤、⑦、⑨、⑩の実績値が、それぞれ表のとおりアップしています。
それから、最大のテーマと言える、①JRA通算勝利数は、2023年6月4日時点で2729勝となりました。サンデーの不滅の記録『2749勝』到達まであと20勝。いよいよ、カウントダウンが近づいてきました!
一方、②JRA重賞勝利数は、2023年4月30日にジャスティンパレスが天皇賞春を勝ったので285勝となっています。サンデーの『311勝』とは、まだ差が26勝もありますので、既に相当厳しい状況だと思います。ただ何頭か、障害重賞を勝てる馬が出てきたので、障害重賞勝利数を幾つ積み上げられるかもポイントになりそうです。
むしろ実質的に両馬を比較する上では、⑨海外重賞(GⅢ以上)も合わせた重賞勝利数の方が重要ですが、上記のとおり、2023年6月4日時点で330勝となり、サンデーの326勝の大記録を既に4つも凌駕しています。(なお、⑨の実績には、5月28日に愛GⅢレースを勝った、ディープインパクト産駒の3歳牡馬ドラムロールの勝利も加わっています)
それから、③JRAのGⅠ勝利数(J‐GⅠを含む)は、2023年4月30日のジャスティンパレスの天皇賞春の勝利で、勝ち数が72勝となり、サンデーサイレンスの71勝を超えました。サンデーの偉大な記録がまた一つ、ディープに塗り替えられたことになります。なお、⑥3歳クラシックは、実質的ラストチャンスの2022年アスクビクターモアの菊花賞で24勝となり、ディープが既にサンデーの23勝を超えております。
最後に、⑧のリーディングサイヤー回数は、2022年末時点で11年連続11回となりましたが、サンデーの『13年連続13回』での記録を超えるのはもう無理と言って良いと思います。しかも、あの頃はライバルが不在のため、20億円から30億円程度の賞金額でも1位が取れました。今は、最低でも50億円を超えないとリーディングサイヤーは無理。2022年は、ディープインパクトがロードカナロアを6億円だけ上回りましたが、2023年はもう出走頭数が激減していますので、ロードカナロアやドゥラメンテを凌駕するのは難しい状況であります。
上記①~⑩のうち、②と⑧を除いて、ディープインパクトがサンデーサイレンスを超える気が致します。その時はもう、JRA史上最高の種牡馬という称号を得ることになるでしょう。
また適宜、この比較表を更新してお伝えいたします。