人気集めたコククジラ、東京湾の定置網で死体発見 (読売新聞) - goo ニュース
つい先日の日本のニュースで見たばかりだったが、まさかこんなに早く死ぬとは思わなかった。
東京湾は行き来する船舶にとっても、航路が狭かったり過密状態であったりするためとても航行が難しいと聞いた。航路を少しでもはずれてしまうとすぐに座礁したり定置網等の漁具に接触したりしてしまうそうだ。
体長約8メートルもあり、ちょっとした潜水艇ぐらいの大きさなので定置網に引っかかってしまうと容易に抜け出すことができず溺れ死んでしまうのだろう。
今核実験の準備を進めている兆候があるとして世間を騒がせている北の方のちょっと困った国の潜水艇が、以前韓国沿岸の定置網に引っかかって座礁したというニュースを思い出した。
湾内に迷い込んだ時点で救助等を含め物理的には全く打つ手はなく、何かの拍子でまた外海に戻ってくれることを祈るしかない、まさに運頼みの状態であったことからすると冷たい言い方になるが仕方のないことだったのだと思う。かわいそうだけど。
鯨の死骸の除去について考えてみた。この死骸はいったいどうなるのだろうか。
平成16年に水産庁が策定した「鯨類座礁対処マニュアル」によると、コククジラは大型鯨類に分類されるそうで、座礁した場合の救出や人道的処置(殺処分)、死体処置処分や座礁地の清掃・原状回復に至るまで事細かに決められている。
この中で死体の処分については「水産資源保護法」、「廃棄物処理法」、「食品衛生法」等の法律に基づいて処理していくことになるようだ。
鯨肉として処理する場合には、食品衛生法に基づいて食用の可否を判断し、水産資源保護法に従って解体、死骸の残滓物は廃棄物処理法に従って廃棄する事になるとのこと。
また処理費用については1/2が水産庁より助成されるそうである。あとの半分はどうなるのだろうか。文面から読み取ると、県費負担となるようにも思える。
食うにしても捨てるにしても、そう簡単にはいかないようだ。
私が定置網の所有者だったら・・・保険も利かないだろうし、賠償請求も鯨の遺族に対して立てることはできないし、うーん、たぶん途方に暮れることだろう。いや、事実、どうしたらいいかわからない。
鯨にとっても人間にとっても、大変な事件だと、思う。
鯨類座礁対処マニュアル