もう亡くなっているけど、河合隼雄さんと作家の小川洋子さんの対談集を読んだ。
「生きるとは 自分の物語を つくること」だ。
聴くという中身がとてもわかりやすい表現であった。
日常のなかで何気なく人を励ましているつもりでも、
全然励ましてない場合があって、それは「頑張れよ」。
それは切っていること。「さよなら」と同じだという。
「あなたが持ってきた荷物は私も持ってますよ」という態度で別れる、
のが河合隼雄さんの、カウンセラーの、別れかただという。
あなたが持ってきた荷物は私も持ってます・・・
これって凄い。
聞き方が相手と一体になってる、と思った。
相手の上でも下でもない。
同じところに立っている。
私も心が多分もやもやとしてる状態の人と話をすることがあるけど、
これをどう聞いたらいいんだろう?となることがよくあるんだ。
あなたが持ってきた荷物は私も持ってます・・・
うーん、本当に実行してるひとの言葉だ。
それと、もうひとつ印象に残ったのは
聴く側、カウンセラーが、あかんかなと思いこんだら、
相手は、本当に良くないんだなと、不安になる・・・
ので、聴く側は絶対希望を失ってはいけないということ。
自分もひとの話を聞いているとき、
相手が辛さ苦しさを訴えたときなど、その辛さはこれからも変わらないんじゃないかと思ってしまうことがある。
直ぐに気付いて、それを打ち消す。
希望を持ってないと聞く方もが辛くなる。
希望をずっと変わらずしっかりと揺らがず持って、
相手が持っている荷物は自分も持っているというところに
自分を置いて、
いきたい。