アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

暖かな晩秋の川で

2024-11-14 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2015年晩秋のアークツアーフォトチャンネル再掲です

 

「暖かな晩秋の川で」

 

 四万十は、晴れた日も雨の日もぬくい晩秋です。

いつもの年であれば、川にはもう木枯らしが吹きはじめ、風の冷たさに冬を感じるころなのですが。

僕はまだコタツを出してません・・・。

平地の落葉樹の葉の色づきもおそく、

黄葉がはじまった川岸を、季節外れのキシツツジの花が紫色にいろどってます。

 

*年平均気温が19度と温暖な四万十の平地には、

シイ、カシなどの常緑樹、スギ、ヒノキ(全体の7割)などの針葉樹がおおい。

秋が深まっても四万十川沿いの山では、ハデな紅葉を見ることは出来ませんが、

エノキなどの黄葉が地味にいろどる川景色は、それはそれでなかなかの風情です。

このあたりでは、黒尊渓谷あたりの標高からモミジやカエデの紅葉が見られます。

 

 そんな暖かな晩秋の川で、アークはプライベートツアーをおこないました。

くるくると変わる11月の空。

晩秋の川は、雨、曇り、晴れ、風、さまざまな表情を見せてくれたのでした。

最高気温は、20度~22度。四万十川の水位は、平水+30~50㎝。

川面の水温は、17度。水の透明度は、△(雨がよく降り、川の水量が良かったため)。

漕行距離は、6キロ~11キロ(半日コース)。


11月13日(月)のつぶやき(リブログ)

2024-11-13 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、雨。

ポチャポチャと冷たい雨が降っています(予報は、晴れだったのに)。

おーひやい・・・。コタツ恋しい晩秋の朝です。そろそろ冬支度をしなければ。

寒暖差が激しい今秋。皆さんも、くれぐれも体調管理にお気をつけくださいね。

今日の最低気温は、5、9度(今季最低)。

晴れてきた。

 

 最高気温13、3度。午後は、晴れ。

冷たい雨は、昼前にはあがり、早瀬のような空をゴンゴンと雲が流れ、午後は、大きな青空が広がりました。

空が明るくなると、地上にも冷たい風がビュウビュウと吹くように。

岸辺の木々を大きく揺さぶり、ラウドにざわめかせる風は、川の水面に白うさぎを飛ばしています。

沈下橋をわたるときは、風に吹き落とされないように、足を踏ん張らないといけないほど。おっとっと。

 

「こがらしや 海に夕日を 吹き落とす」漱石

南国の四万十にも、木枯らしの季節がやってきたのです。とつぜんに。

ついこの間までは、夏を思わせるほどの暑さだったのになぁ・・・。

いきなりの初冬の寒さに、なかなかカラダとココロついていけません。皆さんも、お気をつけて。

ココロゆくまで冬の川風を堪能したあと家に戻る、

と庭の前の道路の小さな水溜まりに、ツガニ(モクズガニ:メス)の姿が見えました。

(産卵のため)海まで下る途中で、道に迷ったのカニ。

「四万十の小道の窪みの水溜まりに われ泣きぬれて蟹とたはむる」

近くの小川にカニをつれてゆき、そこでリリース。無事に海までたどり着けるとイイね。ボン・ヴォヤージュ!

そして、庭には —雑草の海と化している庭には—

ベランダの手すりに干しておいた洗濯物が、あちこちに隠れて散らばっていました。

回収すると、靴下の片方が行方不明に。探すのを止めると見つかるといいますが・・・。さて。


黒尊渓谷と尾根のブナ林へ・2011年11月7日

2024-11-12 | ・最新のお知らせ・イベントなど

 黒尊渓谷と尾根のブナ林へ 

2011年11月7日。黒尊渓谷と黒尊山塊のブナ林を歩いたときの画像集です。

*全画面にすると、画像が少し粗くなるかも?

 

天候は時々  最高気温26度(平地)

 ルートは、口屋内村~黒尊渓谷神殿橋(約40分)~若葉橋(20分)

若葉橋から歩き、沢沿いを登り、尾根道の出会いまで約1時間40分。

(倒木、落石、ルートは途切れ、初心者向きではありません)

熊のコル(ブナ林)で昼食~八面山、大久保山を経て、八面山登山口へ下山。

のんびり歩きたかったので、三本杭山の頂上までは行きませんでした。

 

 八面山登山口からアスファルトの林道を徒歩で下り、若葉橋までは約1時間10分。

尾根のブナ林の黄葉はすでに終わり、黒尊渓谷のモミジはまだ青かった。

そのあいだの山肌が紅葉のピークでした。

黒尊渓谷神殿橋の紅葉は来週以降が見頃かと。


ネコのいびきと冬の空

2024-11-12 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「ネコのいびきと冬の空」いつかの晩秋に書いた記事を再掲です。

  最高気温18度。

「ズピィー、ズピィー、ズズズ」

草木も眠るうしみつどき。夜の闇に小さくひびく、イビキのような寝息で僕は目がさめました。

それは、しし座流星群がピークになる晩秋の日曜の夜に、

真夜中までおきてられず、はやばやと布団の中で眠っていたときのコト。

 

 うん?いびきのような寝息は、僕の頭のすぐむこう、ベランダの方から聞こえてきます。

ガラス戸ごしに、そーっとべランダをのぞいてみる、

といつも僕がすわっている折り畳み椅子の上で、白いネコが丸くなって眠っていました。

 

 その白いネコは、たまにそのすがたを我が家の庭に見せる、多分ノラ。

「あらら、今まで気がついていなかったけど、この椅子がヤツのいつもの寝場所なのかな?

それなら近頃、夜もめっきり冷えてきたから、椅子の上にブランケットを置いておこうか?」

すっかり目がさめてしまった僕は、もう流れ星を見る気にもなれず

再びぬくい布団の中にもぐりこんだのでした(ネコを起こしちゃうしね)。

 日曜の木枯らしが、月曜に美しいブルーの空をつくりました。冬のような。

午前中の陽だまりは、まだハダカでもすごせるほど陽がぬくいけど、

それっ!と薄着のままチャリで家をとびだせば、切る風がピリッと冷たい・・・。

 

 川沿いの道をくだって、中村の街へ。

陽の当たる場所はまだしも、日陰でゆっくりペダルをこぐと一気にカラダが冷えていきます。

「おおっ、ひやい。もう、すぐそこまで冬がきているのだなぁ・・・」。

今日は、道草もせず、ひたすらペダルを踏み続けたのでした。

今日のおやつはシイの実。香ばしくコーヒーにあいます。


北風と太陽の川を

2024-11-10 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「北風と太陽の川を」2022年秋のツアーレポート再掲です

11月5日(土)最高気温20、3度(最低気温7、3度)。

 北風が吹きはじめた秋晴れの川を、カヤックでくだりました(R1A:1日コース)。

今秋の四万十川は、雨量がすくない。

水量がすくない川は、川原がグンと広くなり、流れがとても痩せています。

瀬は入り口が、きゅっと狭くあさくなり、

コースをよくえらばないと、喫水があさいカヤックでもすぐに座礁してしまうほど。

 

 「通常の江川崎からくだるAコースでは、初っ端の瀬で(西土佐大橋下流、右側)、

カヤックは間違いなく座礁してしまうだろう(迂回ルートでも)。

水温も低いし、北風も吹きそうだし、うーむ・・・」。

というわけで、コースを変更し、(江川崎4キロ下流地点の)網代から口屋内までをくだるコトに(約11キロ)。

天候や川の状況などにあわせて、臨機応変に対応できるのが、

アークツアー(プラーベートツアー)のよいところ。思いっきり手前ミソですが。

 深秋の淡い日光に、岸辺のエノキの黄葉が、黄金色にかがやいています。

ヤナギタデが、赤みをおびはじめた川原で、白銀のオギの穂が、風に小さくゆれるのを見てガイドは思う。

このまま、北風がおとなしくしてくれれば、良いのだけど、と(昨日の川は、強い北風が吹いた)。

南国の川も、木枯らしの季節がちかづいてきたのです。

 

 長いトロ場の岸辺で、(かんたんな講習後)カヤックに乗りこみ、少し慣らしたあと、下流へ。

水位が低く、流れがとても遅くなった川は、トロ場では、パドルをしっかり漕がないとくだってゆけません。

手をのばしてふれる水は、ヒンヤリ冷たい。川面の水温は、17度(真夏は、30度)。

 

 水温が低くなった川は —微生物の活動もよわくなって—

水の透明度がよく、5メーターほどの川底までよく見えます。

透明度がよい川は、大小さまざまな魚のすがたが見えてなかなか楽しい。

キチヌ、エバ、ニサダイなどの海水魚たちも、そろそろ川をくだりはじめているコトでしょう。

パシャパシャ!丸く円をかくように、水面をはねるアユ。

頭上を、目のまえを、オシドリ、ミサゴ、ウなど、夏の間は見なかった鳥たちが飛んでいきます。

 

 山の影を、沈下橋の影をのばした秋の太陽に、水面がキラキラかがやいています。

「うーん、きれいだねぇ、いいねぇ・・・」一同声をあげました。

 

 近くを漕ぐゲストと、川の自然、旅、四方山バナシに花を咲かせながら、秋の川をのんびりとゆく。

(同世代の気やすさに、チョーシにのったアーク佐野が、ゲストの二人に

くだらないギャグとつまらない物語をたくさん聞かせてまいました。謹んでお詫び申し上げます)。

 日暮れがはやい季節のカヌーツーリングをたのしむコツは、

日陰に追いつかれないように、時間&コースを調整するコト。

陽が山に沈むのがはやくなった深秋の川は、(夏のころにくらべ)川原が日陰になるのもはやい。

日陰になった川原は、気温がグングンとさがり、ひやいし川景色も暗い(場所にもよりますが)。

昼前に、僕らがくぐりぬけたときは、さんさんと陽があたっていた沈下橋も、昼過ぎにはもう日陰に。

朝の太陽に、アウターをぬがされた僕たちも、

昼前から吹きはじめた北風と日陰に、アウターをきせられたのでした。

 陽のあたる川原に上陸し、北風に吹かれながらゴハンを食べ、コーヒーを飲み、ふたたび川へ。

午後の陽にキラメク流れのゆるい川を、北風に背中をおされながらくだれば、

ゴール地点が見える長いトロ場で、トツゼン風向きがかわり、キツイ向い風に。おおっ、最後に試練が・・・。

もくもくと、ひたすらパドルを漕いで、無事ゴール。ふぅ~。

二人のゲストのやわらかな笑顔は、深秋の陽ざしに淡くかがやいてました。

本日の漕行、約11キロ。

 沈(転覆)してしまったKさん。 「四万十川の水を飲んだものは、四万十川へ帰る」です。

またお二人で、四万十に遊びに来てくださいね。

あ、そうそう、流してしまったか? と思われたペットボトル。 カヤックの中から出てきましたよ。

*画像CDは、7日発送(郵送)します。お楽しみに~。


秋のグッダイ!カヌーダイ!

2024-11-09 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「秋のグッダイ!カヌーダイ!」2018年秋のツアーレポート再掲です

  最高気温22、7度。

 「秋晴れの今日の川は、風がなく水面は鏡のようです。水の透明度もバツグン!

もう一月ほどまとまった雨がないので、水量は少めですが。

リバーピクニックにはサイコーの日和。皆さんよい日にあたりましたね。

コンデションが良いので、いつもより少し下る距離をのばしました。

途中にもぐもぐタイムもあります。どうぞ、秋の四万十川をのんびり楽しんでくださいね」。

 

 ・高くすんだ空・透きとおった水・斜光にかがやく景色

秋がつくった美しい川を、3名のゲストとカヤックでのんびりと下りました。

  11月4日。

網代スタートCコース(9時30分集合:半日コース)。漕行7キロ。

最高気温22、7度。川面の水温16度。

 

 陸上で、漕ぎ方&乗り降りを学んだゲストは、

カヤックに乗りこみ、つるりとした水面にスイーと滑りだしました。

そして、とろ場で少し慣らしたあと、ゆるゆると川を下りはじめました。

 

 かたむいた秋の陽に、山は影を長くのばし、水面は光りかがやき、岸べの葉は淡くてります。

突き抜ける青空を見ながら、僕はつぶやきました。

グッダイ!サニーダイ!カヌーダイ!と、オージー風に。

 

*常緑広葉樹(シイやカシなど)がおおい南国の川沿いの山は(7割は杉やヒノキ)、

晩秋になっても、一部の落葉広葉樹の黄葉(紅葉)が地味に山肌をいろどる程度です。

いわゆる錦秋にはなりません。

 減水期となった川は、水の流れが細くなってます。

透きとおった水中、4メーターほどの川底を鯉がゆうゆうと泳いでゆきます。

「キャラ・キャラ」頭上を2羽のヤマセミが飛んでいきました。

  岩間沈下橋でコーヒータイム。今日はロールケーキを用意しました。

おいしい景色とおやつに、皆、ニコニコ・モグモグです。 

  

  川は風のハイウェイです。

晩秋から春にかけては北風が、初夏から初秋は南風が、強く吹く日も多い。

でも秋の川は凪ぐコトも多く、今日の川は水鏡の景色でも僕らの目を楽しませてくれます。

*水の透明度が一番よいのも秋~冬なのです(水中の微生物の活動も弱まるので)。

ゆったりと流れる美しい秋の川と時間の中で、僕らは四万十川の秋そのものになってゆきました。

  ゴールしてしまうのが惜しいけど、「ぐうっ」とお腹もなった昼下がり、ゴール地点に到着。

天気よし、川よし、カヌーよし、三位一体の笑顔がたえない秋のツアーでした。

  PS:晩秋の川原は、午後はやくからキューソクに日陰に覆われていきます。

日陰は、気温がグングンと下がってゆきます。

陽が山に落ちるのが早い季節のカヌーは、川に陽があるうちに行動を終えるのがベターです。

*画像CDは、11月5日に発送しましたよ。お楽しみに~。


11月10日(金)のつぶやき(リブログ)

2024-11-09 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、雨。

シトシトと秋雨が降っています。

ベランダでコーヒーを飲む僕の耳に聞こえてくるのは、小さな雨音、鳥の声だけ。

静かな朝です。ふぁぁ・・・。

一雨ごとに深まる秋。庭のナンキンハゼ(落葉樹)の葉も深く色づいてきました。

黒尊渓谷の紅葉もそろそろ見頃となりそうです。

明日、11日(土)は、「しまんと黒尊むらまつり」が開催されます。

今日の最低気温は、14、8度。

 

 最高気温18、4度。小雨そぼ降る午後です。

「雨の日は外にでて、雨に顔を打たせながら、海から空、そして地上へと姿をかえていく

ひとしずくの水の長い旅路に思いをめぐらせることもできるでしょう」レイチェル・カーソン 

やみそうでやまない小雨の中、長靴を履いて散策へ。

(田舎暮らしで長靴を履くときは、履く前に逆さにして振り、ムカデなどが侵入してないか?確かめませう)。

秋雨に、沈下橋も煙ってました。

*6月撮影。

明後日13日は、新月。そして、おうし座北流星群の活動が極大となります。

星の秋。だれっちゃおらん真っ暗な川原、澄んだ夜空。秋の四万十川は、星を見るのによいフィールドです(月もね)。

秋の夜長、ごろり川原に寝転んで流れ星を見ませんか。焚き火にぬくもりながら。

そうそう、星降る夜の川に、カヌー(カナディアン)で漕ぎだすのも、またオツなものですよ。

「凩やかぎり知られぬ星の数」

晩秋の川は、一雨ごとに木枯らしが、冬の寒さを連れてきます。

冬枯れてゆく川。凍てつく風が吹きぬける沈下橋にたたずみ、

ただただ風の歌を聴く時間も、なかなかよいものですよ。冬ブルーの空と川の間で。

「冬の四万十川はまっこと静かよ。紅葉に染まった山も色を落として、

川の水も落ち着いた色になる。動くもんといったら、

薪で風呂を焚く家の煙と越冬に来よった渡り鳥ぐらいのもんじゃろ」野村春松

 

冬の四万十川をカヌーで下れば(ある冬のツアーに参加したゲストからいただいたメールより)。

「・・・パソコンの画面を息子と見ながら、冬の四万十川は川底がきれいに見えるくらい澄んでいて、

山肌を映す水面がとてもきれいだけど、実際はそれが四方に広がって、

漕いでいる時間がその深さを与えてくれる、と、息子に自慢するととても悔しがっていました。

そして、Paddle your own canoe.は、自分のことは自分でやれという意味ですが、

自分でやってみないとすばらしい体験はできないという意味もあるのだ、と、いってやりました・・・」。


深まりゆく秋の川で

2024-11-07 | ・最新のお知らせ・イベントなど

「深まりゆく秋の川で」2019年秋のツアーレポート再掲です

 ザブン、ザブン。

初っ端の波高い瀬にバウを突っ込めば、バシャバシャと艇の中にひゃっこい水が入ってくる。

「ワオッ!ヒヤッホー!!」思わず声が上がる。漕げ、漕げ!!それ、それ!

秋の川は、少し冷たく手荒い洗礼(でも気持ちイイ)で、一瞬にして僕らを童心に返しました。

  11月4日(月) 

ぬくい陽、さわやかな風、ヒンヤリ水が絶妙に心地よい秋の川を、カヌーで下りました(カナディアン:R1A)。

*ゴール付近で、強い向い風に少し手をやきましたが。

快晴。最高気温21、9度。

川面の水温は、15~17度くらいか(水温計が壊れていた・・・)。ほぼ平水。漕行15キロ。

 深い霧に隠されていた早朝の川は、

山から陽が昇るにつれ下流から晴れてゆき、やがて秋の陽に輝く川が姿を見せはじめました。

まるで舞台の幕が静かに上がってゆくかのように。

11月の早朝の空気はひやいけど、

日中の陽があたる水面や川原はポカポカとぬくく、僕らは太陽にアウターを脱がされたのでした。

 

 初っ端の波高い瀬をぬけると川は、トロ場→小さな瀬→トロ場→小さな瀬→トロ場と続いてゆきます。

(四万十川、江川崎より下流は、長いトロ場も多い川です)。

トロ場はゆっくりと一定のリズムで漕ぎ、瀬はパドルでしっかりと舵をとりつつ下ってゆく。

バウ(船首側)とスターン(船尾側:舵取り)の漕ぐ場所を交代しながら。

 

 夏の頃より大きく南に傾いた太陽が、

山肌の彫りを深くし、水面をキラキラと輝かせ、薄く色づいた落葉樹と褪せたの照葉樹の葉をあわく照らしています。

岸辺を彩るのは、サザンカ、ツリガネニンジン、季節外れのツツジの花。

丸々と太った大きな錦鯉が、カヌーの下をゆうゆうと泳いでゆく。

キャラ・キャラ。ヤマセミが、右ナナメ前方の水面を滑るように飛んで行きました。

 

 ゲストのTさんは、世界中を飛びまわるビジネスマンで、

スキー、カヌー、サーフィンなど、アウトドアスポーツも得意な方です。

「4日から3連休か・・・どこかへ旅したいな?そうだ四万十へ行こう!

思い立ったが吉日だ。直近だけどチケットとれるかな?」*一部推測です・・・。

そして、都会の喧騒をひょいと抜けだして四万十にやってきました(以前から行ってみたいと思っていた)。

 

 ここは、僻地で何もないところだけど、

・ゆっくり流れる川と時間・キレイな水と空気・豊かな自然・静けさを求める人には良いところ。

秋の川よ、その美しさと楽しさで、ゲストを夢見心地にしておくれ。

 

 「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。

自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松

 

 僕らはパドルを漕ぎながら、沈下橋の川原でコーヒーを飲みながら、

旅、自然、趣味、仕事、よもやまバナシに花を咲かせながら、輝ける秋の川をのんびりと下ってゆきました。

*ツアー画像CDは、11月5日に発送(郵送)いたしました。

画像でも、あの日の四万十川を楽しんでくださいね。


11月6日(月)のつぶやき(リブログ)

2024-11-05 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、雨。

(ほぼ)ひと月ぶりの雨、恵みの雨です。

シトシト時々ザァザァと降る雨が、カラカラに乾いていた野山をしっとりと濡らしています。

ココロも潤す雨。どうぞたっぷり降っておくれ。

なんとなく鳥たちの鳴き声も弾んでいるように聞こえます。

今日の最低気温は、18、3度。

 

  最高気温25、1度。午後は、曇りときどき雨。

思ったよりも降らないなぁ・・・とベランダでコーヒーを飲みながら、ねずみ色の空をながめました。

そして、今日の雨をさかいに、季節外れの暑さもおさまってほしいなぁ、とも思う。

11月にはいると(もう11月だというのに)南国四万十は、

夏に逆もどり、ほぼ真夏日が続きました(11月の観測史上最高の気温を記録)。

このところ柚子採りのお手伝いをしている僕は、夏のような暑さのなかでの作業に、ぐったりです。

どぉなっちゃってんだよ、地球。

 

(江川崎の)10月の雨量は、21㍉と極端に雨が少ない秋。

四万十川は、きつい減量をしたボクサーのように、ガリガリに痩せています。

長年この川のガイドをしている僕も、ここまで水量が少ない(秋の)川は見たことがありません。

いくらやつれても、水の透明度がよいのはサスガですが。

 

そして、口屋内村で四万十川に流れこむ、清流黒尊川にいたっては、

最下流は水がなくなり、瀬切れて、全面的に川原がむきだしに。これも初めて見る光景です。

これでは、アユ、カニなど川と海を行き来する生き物たちは、閉じ込められて、川を下ることができません。

黒尊川中流域の村では、このままあまり雨が降らないと、生活用水の使用に支障がでるかもしれない、とのコト。

今日は、ひと月ぶりの雨。でも、思ったよりも降らず、期待ハズレにおわりそう・・・。

これから夜にかけて少しでも降ってほしいものです。

 

命をはぐくむ水。山、川、海、生き物たち、あらゆる生命が水に支えられてます。

少なすぎても、こまるし、多すぎても、こまる。

自然のなかの暮らしは、自分が思うように物事がうまく進まない、ということを学ばせてくれます。


11月3日(木)のつぶやき(リブログ)

2024-11-04 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2022)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

起きぬけに裏戸をあける(裏も林)と目の前にタヌキが・・・。

オハヨーと挨拶をしたが、タヌキは足早にニゲタ。

川へ。岸辺のエノキの葉は黄色く、川原のヤナギタデは赤く色づいている。

家に戻る。おっ、庭の林にヤマガラが・・・。今度はバードウオッチング。

自然とたわむれるのも忙しい、川のほとりの朝です。ん~腹へった。朝メシが遠い・・・。

今日の最低気温は、13、7度。

エノキの葉もいろづいて。


朝からバイクの排気音が山に響いて、うるさいなぁ、と思っていると、

ラジオが、「今日は祝日」と教えてくれた。そうだったのか・・・。


 最高気温25、5度。午後も晴れ。

昼下がりの川原の日なたに座り、コーヒを飲み、本を読む。

強い陽ざしに服をぬぎぬぎ、ハダカになって。インディアン・サマー。

時々ごろり寝ころんで、ぼおっと秋の空をながめる。気持ちイイなぁ・・・。

でも、「秋の日は釣瓶落とし」。

午後の太陽は、急ぎ足で山に沈み、日陰は一気に冷えてくる。ひやいなぁ・・・。

日暮れが早い季節の外遊びは(カヌーは)、早めに行動を終えるのがベターですね。

 

ある年の冬に、四万十川をカヌー(カナディアン)で下ったときのコト。

冬のおだやかな日光のぬくさにユダンして、寄り道をしながらのんびり下っていたら、

もう、陽が山に入るというのに、ゴール地点までまだズイブン距離がある、というコトに気がついてアセル。

やべ!ピッチをあげてわっせわっせと漕いだが、冬の夕方の川は、

ずんずんと暗くなってゆき、目的地に着く少し手前で、あたりは真っ暗に・・・。

手元が見えないほどの暗闇と寒さに、体も心もガタガタと震えたのでした。

冬は雪が降るコトも。

冬の四万十川をくだる。


旅雑文&レターフロムSは 

2024-11-02 | ・最新のお知らせ・イベントなど

   

アーク佐野は、気がむいた時に、レター&旅雑文を書きなおしています。ぼちぼちと。

書き直したものは、カテゴリー「最新のお知らせ」にて冒頭の一部をご覧になれます。

全文は、カテゴリー「レター&旅雑文でご覧になることができます。

 

*期間限定で全文を公開しているレター&旅雑文もあります。

*「レター&旅雑文」は・書き直す・主観的な文章、といった理由で、

誰でも読めるようにはしていません。あしからず

*River&Sky2012~2019の一部は、パスワード公開です。

それでもイイよ、読んでみたいぞ、という方は、メールにてご連絡を。

対象:基本的に、これまでにツアーに参加された方。アーク佐野、友人、知人など。

 

旅雑文

・熱風大陸で冷たい水を・雨のステイション・サンキューブラザー

・イマジンとホットドッグと・大風の荒野でウンがついたハナシ

・秋雨の旅の空から・旅立ちの春に・カレーな晩夏・こんがりサマー・かゆいディズ(かぶれちまった悲しみに)

・焚き火とさびた観覧車・雨音のテントとウイスキー・ひだまりのヘビとハードロック

・ブルーにこんがらがって・夜のフェリー・われ走りおえてカニとたわむる

・ココロも温める音・友がみな我よりえらく見える日は

・9月11日に考えたコト・川の上からながめる空・グランテトラにワインを詰めて

・青春18カヌー・アノラックパーカーとさくら雨・ごろごろわん・冬至の陽と物語 など

レターフロムS

レターフロムS 2020春 ヒマんとがわ雑記 1・レターフロムS1

・レターフロムS 夏空日記1・レターフロムS 夏空日記2

・レターフロムS 番外 仁淀川 純情? 前編&後編 ・レターフロムS 2012 ヒカリの春の川へ

・レターフロムS 2018 夏ゆく川で ・レターフロムS5  秋の黒尊川をカヤックで下る

・レターフロムS9 「真冬の瀬に突入せよ」の巻・レターフロムS11 春の海脱線バナシに花が咲き など

River&Sky

・River&Sky2012~2021 パスワード公開です


10月31日(月)のつぶやき(リブログ)

2024-10-31 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。

四万十は、今日も晴れてます(なかなか雨が降らないなぁ・・)。

北よりの風がヒンヤリ冷たい空と川の間で(沈下橋の上で)、

あたたかいコーヒーを飲みながらボケっと川をながめたあと、大きく深呼吸。ふぅ~。

自然がもつエネルギーを自分の中に取りこんで、さぁ、今日をはじめよう。

今日の最低気温は、8、7度。

 

 最高気温22、7度。午後も晴れ。

空の高さも、日光の淡さも、風の肌触りも、季節はすっかり秋のど真ん中。

ノーテンキなガイドは、たゆたう秋を遊びほうけて過ごしています。

もうすぐ冬が来るというのに・・・。

 

「秋ゆく岸辺で」

川沿いの道端に自転車を止めた僕は、川岸に咲いた小さな花をデジカメで撮っていた。

すると、「キーッ」軽トラがすぐ近くにとまった。

車から、おんちゃん(おじさん)が降りてきて僕に聞いた。

おんちゃん「なに、撮ってんの?なんかめずらしいモノでもあんの?」

僕「いや、ただこの花がきれいだから・・・」

僕は、おんちゃんの存在に、若干のわずらわしさを感じながら、

角度や間隔を変え、パシャパシャ!さらに何枚も花の画像を撮った。

 

おんちゃん「なんで、そんなに撮るが?」

「・・・だから、きれいだ・・・」と言いかけた僕は、

―ああっ、この人には、ただ花がキレイだから撮っているのだ、と言っても通じないぞ— と思い言いなおした。

「いやっ、これは仕事でもあって、植物調査もかねてるんです。資料用の写真ですよ」と。

 

「ふーん・・・良い写真が撮れるといいねぇー」

おんちゃんは、わかったような、わからないような様子にみえた。

そしておんちゃんは、短くなったタバコを川の方に投げ捨去さっていった。おいおい・・・。

 

 ありふれた景色に咲くめずらしくもない小さな花。

付加価値(希少とか、食べられるとか)がなければ、花はおんちゃんの目に映らないのであろう。

「花より団子」「詩を作るより田を作れ」

そんなコトワザを思い出した団子も田もないデラシネガイドは、少し切ない気分で秋晴れの空を見あげたのでした。


10月30日(月)のつぶやき(リブログ)

2024-10-29 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

朝の川に吹く風は、今秋イチバンの冷たさです。ぷるぷる。

沈下橋から見渡す照葉樹と針葉樹がメインの山肌にも、

ぽつりぽつりと紅葉が見られるようになりました(南国の山は、いわゆる錦秋とはなりませんが)。

南国の秋は、じこじこと深まっています。

今日の最低気温は、6、8度(今季最低)。

 

 最高気温24、1度。午後も晴れ。

ぽかぽかと陽ざしがぬくい川原に座り、そよそよと吹く風のなかで、コーヒを飲み、本を読む。

時々、ごろり寝ころんで、ぽけっと高い空をながめる。気持ちイイなぁ・・・。

でも、秋の午後の太陽は、急ぎ足で山に沈み、日陰は一気に冷えてくる。ひやいなぁ・・・。

岸辺に咲いたサザンカの花の一枝をいただいて、さぁ、家に帰ろう。

日暮れが早い季節の外遊びは、早めに行動を終えるのがベターですね。


10月28日(金)のつぶやき(リブログ)

2024-10-28 | ・最新のお知らせ・イベントなど

2年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は晴れてますが、

雲多い東の空からの弱い陽ざしと沈下橋をわたる冷たい風に、

もっと光りを!と(心のなかで)叫んだ朝です。

♪There's a place in the sun And before my life is done 

Got to find me a place in the sun♪

今日の最低気温は、12、9度。

 

バッチリ晴れた~(こよなく晴れた秋の日に)。

 

河床掘り起こし再生 西土佐調査の岡田教授(高知高専)に聞く 危機感背景に流域連携―四万十川は今 | 高知新聞

河床掘り起こし再生 西土佐調査の岡田教授(高知高専)に聞く 危機感背景に流域連携―四万十川は今 | 高知新聞

四万十川再生へ一石を投じた金谷光人さん…...

 

 

 

 最高気温23、9度。

午後も晴れてますが、空には雲が多く、陽が照るとぬくい、陰るとひやい・・・。

日中も気温差が大きい秋です。皆さんも体調管理にはくれぐれもお気をつけくださいね。

晴読。 

「ほんまに大事なもんはいっつもニキにあるとだんだんわからんようになる。

あって当たり前や思うてしまうからよね。

そんでも、なくしたらわかるということでは悔やんでも悔やみきれんじゃろ。

大事やといちばん意識しにくいのが、ニキにあるもん。

けど、それがいちばん大事なものやけんね。意識しよるんは、なかなかむずかしいわ。

夫婦もそうやけんど、川もそうやし、自然もそうよね。

自分のニキにあるもんが何か。何が大切なもんか。

そういうことをわかるようになったら、

しみじみ人生は深(ふこ)うてええもんになっていくじゃろうと思うわ」*ニキ:身近に 近くに

「四万十 川がたり」 野村春松

 

川べの道端や川岸に、空き缶、空き瓶、弁当の空容器、ビニール袋、タイヤ、

冷蔵庫、家財道具などのゴミを捨てる(道路沿いの草刈りをしているとちらほらとゴミが・・・)。

無駄な開発など、川の自然を破壊する人(川の自然に不感症になった人)、にもゼヒ読んでいただきたい一文です。

自戒をこめて。


10月27日のつぶやき(リブログ)

2024-10-27 | ・最新のお知らせ・イベントなど

1年前に書いたRiver&Sky(ツイート2023)再掲です

 おはようございます。四万十は、晴れ。

ひえひえ北風がわたる沈下橋に佇んで、朝日とコーヒーにぬくもりつつ、ぼおっと川をみていると、

「ちょっとこーい!」とコジュケイに呼ばれました。いかないもんね。

ふぁぁ~。さて、今日は何をしようか。

四万十は、スローな時と川がながれるところです。

今日の最低気温は、8、9度。

 

 最高気温25、8度。午後も晴れ。

今秋の四万十は、極端に雨が少なく、四万十川は、とても水量が少なく、秋痩せ?てます。

夏の川は、モリモリと太っていたのですが。

*9月の降水量51㍉(江川崎。平年比40パーセント)。10月の降水量21㍉(27日まで)。

川原がうんと広くなった川は、流れがぐっと浅く、瀬がきゅっと細くなり、

(浅瀬の入り口など)場所によっては、

喫水が浅いカヤックのボトムを、川底の石にゴリゴリこすったり、座礁してしまうコトも。

 

四万十川の特徴のひとつは、水の流れがゆるいコト、です。

(源流点の山~海までの高低差が小さい川は、大きく蛇行して流れている。穿入蛇行)。

(特に中流域から下流にかけては)平水時でも、ゆったり流れて、

リバーツーリングは、なかなか距離が稼ぎにくい川ですが、この秋痩せの流れでは、なおさらです。

 

先日、あるツアーのための下見で、

岩間沈下橋~三里沈下橋までの約22キロの距離を、カヤックとサップで下ってきました(2人ともプロのガイド)。

ぬけるような青空の下、透明度の高い水と凪いで鏡のような水面を楽しみながら。川面の水温20度。

途中の沈下橋の川原で短いお昼休憩をして、所要4時間40分ほど(平水時なら、もっと短時間で下れます)。

*川は、水位が.高くなると共に流速も早くなる。

 

このように、水量がとても少なく、ゆるい流れの秋の川を楽しく下るときのコツは。

・コースをよく選ぶ(座礁する可能性が少ない)・下る距離をよく考える(余裕をもって、のんびり下れる距離を)

・午後は、早めに行動をおえる(秋は、山に陽が沈むのが早い。日陰になった川原は、急速に冷えてくる)

・長い距離を下るときは、途中でキャンプなど、宿泊しながら下る。など。

 

1日で長い距離を下るのは、なかなか難しい今秋の川ですが、ぬくい陽ざし、さわやかな風、

透明度高い水、秋色の川景色が、カヌーイストの目を、心を楽しませてくれますよ。ぜひ。