アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

暖かな秋と尾根の冬芽

2011-11-05 | 四万十川 秋

時々 最高気温26度。

       

 皆さん、深まりゆく秋の日々をいかが過ごしてますか。

このところの四万十は、どんより雨雲に空が閉ざされ、雨がよく降っています。

たまに顔を見せる太陽の陽ざしはまだ暑く、空気は湿って蒸してます。

 

 もう、11月なのに梅雨時のような秋の日々。

うーん、どうせなら「このままさらに暑くなって、また夏が来ればイイのに、」と僕はバカなことを思う。

しかしラジオのニュースは、

「この暖かさは10月初旬並で、来週からは空気も冷え込み平年並みの気温に戻るでしょう」

と伝えています。

このぬくさで黒尊渓谷の紅葉も足踏みかな・・・。

四万十川の水量は少なめ、水の透明度はなかなかよいです。

 

  秋の山は、紅葉狩りトレッキングも良いですよね。

温暖な気候の四万十。紅葉(錦秋)を見たければ、黒尊渓谷~黒尊山塊がおススメです。

(標高がたかく年平気気温がひくい黒尊渓谷は、カエデなど紅葉する落葉樹がおおい。

標高がひくく年平気気温がたかい平地は、シイなど緑葉の常緑樹樹がおおい。紅葉はジミ)。

黒尊山塊の尾根には、まだ自然林が残されブナ林の姿も(四国西南限)。

尾根のブナ林の黄葉もそろそろ見ごろをむかえているようです。

 

 さて、そんなことを書いておいてナンですが、(紅葉の山も悪くないけど)

僕は、木々がすっかり葉を落とし冬芽となった山を歩くのが好きです。

そこには、冬の山や冬の樹木ならではの魅力があるから。

 冬の尾根は、人気もなくガランとしています。

葉を落としてハダカになった落葉樹の枝、その向こうに見える冷たくすんだ冬の青空。

尾根を吹きぬけてゆく強い北風が、骨のような細い枝先をカタカタならします。

「春になったら、どのような新緑を景色を、見せてくれるのだろう・・・」

そんなことを思いながら山を歩く。冬枯れた景色は、僕の想像力を刺激してくれます。

 

 長い冬を耐え春に芽吹くため、木々によって冬芽の形状はいろいろです。

例えば、コブシの冬芽の外殻は、ふさふさした長い毛で覆われているし、

コナラやクヌギは、竹の子のように固い殻を何枚も重ねています。

葉のついてたあと(葉痕)もいろいろで、ユニークな模様を見るコトができます。

オニグルミ:ヒツジ。クズ:メガネザル。キハダ:ウマのヒズメ。 

サワグルミ:びっくりしたかお。イタヤカエデ:ブーメラン。センダン:コイヌ など

冬芽図鑑

その他にも、ハダカになった樹形、落ち葉、木の実を見比べてみるのもオモシロイです。

いつもとは違う角度から樹木をながめ、冬の森をあるく。

そこには、なにか新しい発見があるかもしれませんよ。