N の 祝祭日

映画、読書などのメモ

台北ストーリー

2017-04-14 | chinema(アジア系映画)

 

★台北ストーリー
原題:青梅竹馬
監督:エドワード・ヤン
出演:ツァイ・チン、ホウ・シャオシェン、ウー・ニェンチェン、他
1985/台湾

エドワード・ヤン監督生誕70年(没後10年)というアニバーサリーで
デジタル修復で日本初公開。
その時に劇場で観た。

印象的なシーンの一部は観たことがある。
が、初めて観る作品だった。

80年代の台湾の状況の一端、
そうあくまで一端が映し出されている。
状況はこんなにも暗かったのだろうか?
男と女の焦燥感が妙にノスタルジックだった。

戒厳令解除前夜の台北の夜(1987年解除)の暗闇。
パソコンやスマホなどのデジタル機器のない時代の
今で言うアナログ時代の生活空気。
富士フイルムの電飾が暗闇に妖しく映える。

フイルム全盛の時代だった。


台北には2度行ったことがあるが、
夜の台北は日本の街と同じような雰囲気を感じさせる。

ぶらぶら散歩した。
また行きたくなった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウォールフラワー

2017-04-14 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★ウォールフラワー
原題:The Perks of Being a Wallflower
監督:スティーヴン・チョボスキー
出演:ローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラー、メイ・ホイットマン、ディラン・マクダーモット、他
2012/アメリカ

スティーヴン・チョボスキー自らの原作(1999年にアメリカで発刊)を、脚本、監督として映画化したもの。この映画作品には、正直、感激しましたね。

映画作品として、ほぼ完璧に仕上がっていた。
成功の原因は、2つ。
まずは、監督が、文学的に成功した自らの原作を基に、映像化に向けて物語をシンプルに、テーマをわかりやすく、そしてここが肝心だが、年齢制限を受けないように脚本を練り上げたこと。原作の持つナイーブな雰囲気を損なわずエンタメに作り変え青春映画に仕上げたこと。それぞれのシーンがとても印象的に撮っている。映像的に美しいだけでなく、登場人物一人ひとりの台詞、表情を大事に捕まえ、しっかりした存在感を与え、映画世界にリアル感を感じさせてくれた。

2つ目は、3人のキャスティングが見事にハマったこと。この役のために3人は現れたような奇跡に近い自然さを感じさせた。3人それぞれが精神的に問題を抱えているが、個人の問題ではなく、それが誰にも見受けられる普遍的な若者の姿として自然に描かれていた。同世代として通じ合う、互いにリスペクトしあう、そんな3人の姿が映画の全てだといっていいくらい。

●ローガン・ラーマン。
《3時10分、決断の時》以来注目。あの時の子役よかったよなぁ。順調に成長している。
●エマ・ワトソン。
ようやくハリポタの呪縛から抜けだせそうか。チラチラ見せなくても大丈夫。次作も期待するぞ。
●エズラ・ミラー。
性格俳優としてこれからの注目株。
3人に共通するのは、それぞれに《独特の眼力》を持っていること。

《青春とは何だ》と言えば、
それはすなわち、「世界は無限だ」と感じる時間のこと。
荷台に立ったサムは、両手を広げる。
その姿を見ながらチャーリーは、「無限を感じる」とつぶやく。
いつか自分も体感したい。

そして、ラスト、チャーリーも、ピックアップトラックの荷台に立ち、両手を広げ、自ら《無限を感じる》と。
本当の自分を見つけた瞬間。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする