レーピン展
オープニングレクチャーの様子
オープニングレクチャーの様子
春の嵐とともに幕を開けた「国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン」展。
悪天候へと向かう中、沢山の方が足を運んで下さいました。
会場内の様子
開幕と合わせてオープニング・レクチャーをして頂いたのは、国立トレチャコフ美術館でキュレーターを務めるタチヤナ・カルポワ氏。
本展覧会の目玉作品を1点1点紹介して下さいました。
なかでも興味深かったのが1882年に制作された《休息 ー 妻ヴェーラ・レーピナの肖像》についてのレクチャーです。
レクチャーを行うタチヤナ・カルポワ氏
肘掛椅子にゆったりと腰をおろしてまどろむ妻の姿を描いた作品ですが、レントゲン写真で解析したところ、当初はきちんと腰を掛け、ポーズをとった状態で描かれていたとのこと。
ポーズをとるうちに、次第に疲れて眠ってしまったのでしょう。
育児や家事など日々忙しく立ち働いている妻の束の間の休息を描いた、レーピンの愛情が感じられます。
また技術的にも、細長い画面にジグザグに線を描いた複雑な構図をしており、シンプルな題材でありながら筆致の確かさも伺える、代表作にふさわしい作品と言えます。
展覧会開催中は、千葉大学の鴻野わか菜先生や、本展のメインキュレーターである、神奈川県立近代美術館 葉山の主任学芸員、籾山昌夫氏による講演会も企画されています。
是非お立寄りください。
*詳細は神奈川県立近代美術館 葉山の公式ホームページをご覧下さい。(http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition_hayama/repin/repin/index.html)
神奈川県立近代美術館 葉山
公共交通機関ご利用の場合
JR横須賀線「逗子」駅前(3番のりば)または京浜急行「新逗子」駅前(2番のりば)から京浜急行バス「海岸回り(逗11,12系統)」で「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車(所要時間約18分)
車をご利用の場合
横浜横須賀道路逗子インターチェンジ、または横須賀インターチェンジからそれぞれ7~8km