↑写真は天狗岳の樹林帯をこえて、ハイマツに入ったところあたり。
2月15日に降った雪が今日(2/18)の雨・雪で雪崩が起きやすくなると思います。雪山に入る時は十分注意してください。
■2013年2月17日(日) 6:30
黒百合ヒュッテから中山峠をへて、天狗岳方面の樹林帯が切れる場所です。2月17日(日)朝6時10分頃発生。この斜面を1名横断中に雪崩れを誘発し、巻き込まれましたが、自力で脱出しました。その直後の下山しているときに、巻き込まれた方から話を聞きました。我々もここを通過する際は極力雪崩帯を避けて進みました。天狗岳周辺では、頂上直下で過去に2例雪崩で死亡事故が起きています。いずれも1967のお正月で頂上付近での事故です。ただし、こういったヒヤリは多々起きていると思いますが。
↓樹林帯から天狗岳方面。幅40m、長さ50m程度の規模です。
↓破断面とすべり面がきれいに見えます。
↓デブリ下から上を眺める。
↓デブリ。
↓デブリ。
↓西天狗岳。何かな?と思いましたが、広範囲で雪崩れたのですね。
↓破断面がくっきり見えます。右側も雪崩れそうです。
■積雪観察及び弱層テスト
上記の場所ではないですが、黒百合ヒュッテの前の斜面で同日10時頃、スノーピットでコンプレッションテストを実施しました。下記記録は弱層テスト講習時の概要ですので、表現等全てがJANのガイドラインにのっとっていないのでご留意ください。JANの観察と記録のガイドラインはこちら。
積雪観察は、(A)0~70cmは「新雪」(硬度:こぶし)、(B)70~100cmは「こしまり雪 モイスト」(硬度:指4~指1)、(C)70~120cmは「こしまり雪 ドライ」(硬度:指4~こぶし)でした。コンプレッションテストで、(A)に3層程度CTE~CTMがみられ、(A)と(B)はCTMで破断の特徴はPC(通常1回のタップで破断し、それに引き続き、徐々に層はタップで圧縮される。)という感じでした。
↓講習のための大きめのスノーピットを掘ります。横150cmX縦150cmくらい。斜面の斜度は25度程度。
↓まずは硬度を確認します。
↓
↓ルーペで雪質を観察します。新雪とこしまり雪でした。
■参考
雪崩についての記録、評価方法等についてのさらに詳しい情報は、日本雪崩ネットワーク(JAN)のホームページを参照してください。
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