皆既月食をしっかり見た。 玄関開けたら一歩も踏み出さずとも東の空の少し低い位置にあった。 欠けだすのが意外と速い、40分ほどで半月、程なく三日月になった。 満ちてくるのも早い、位置は段々南に寄って窓から見えるようになった、満月になって白く煌々と照っている。
宇宙の神秘は、考えても分からない「あ、欠けてきた」「あとちょっとだ」「あ、段々満ちてきた」「すっかり丸くなった」で終わり。
段々欠けた輪郭が赤くなって行くのはわかったけど、最後のまん丸は見逃した。 欠けていく様はもとより、あの赤銅色の満月が見たかった。
部屋の中で座って見られるものなら酒でも飲みながらきっと「飽かず眺むる」で、少しは神秘を感じたかもしれない。