2020年9月訪問
★イヤー、絢爛豪華 唐門 東照宮 日光 栃木県
『陽明門』をくくると、その正面に、絢爛豪華な門があります。
これが、『唐門』です。当時は将軍に謁見できる身分の者だけしかこの中に入ることはできませんでした。
『御目見得』の、大名や幕臣たちが、羽織袴に身を固めてこの門をくぐったのでしょう。
どうですこの豪華さ、上から下までずずいと彫刻で固められています。
欧州の有名な教会や宮殿を見ている思いがします。
黄金に輝く屋根瓦の上に控えているのが、霊獣の恙(つつが)『唐獅子の一種』。
屋根上の左右両端に龍が置かれています。これは昼は『龍』がここを守り、夜は『恙』がここを守るという故事からだそうです。
その下にはたくさんの彫刻が。
これは「舜帝朝見の儀」(しゅんていちょうけんのぎ)の彫刻です。
『瞬帝』は中国神話に登場する賢帝です、神話ですからすべてを善とされています。
三代将軍『家光』は、『家康』をこの賢帝に擬えたわけです、顔も似せているそうです。
聖画の中に発注主やその家族を書き込ませたのと同じような発想ですね。
でも、浅学な私の知っている範囲では、『賢者』や『賢い為政者』はあまり自分を美化しませんでした。
なぜならば、賢い人々は、自分を美化しなくても自分を評価している人たちが、
たくさんいることを知っているからですね。