どすこい!お人形小物製作道

お人形小物の製作についてのあれこれ

vin風まつげ化計画(2)

2008-10-10 05:32:06 | restore
最近、「vin まつげ 釣り糸」の検索ワードでここを探してこられる方が増えて、
おそらくvin風まつげ化計画の記事をどこかでご紹介していただいたんだと思います。
ありがとうございます。

実は、あれから少し改良をして、そのうち掲載しようと思っていたのですが、
せっかく見に来ていただいている方がいる機会に掲載しておこうと思い、
急いでまとめました。

改良点は、木の棒に巻きつけるときのピッチ(間隔)を均等にする方法です。
ヴィンテージブライスのまつげの間隔は約0.45mmなのですが、この間隔を
正確に維持しながら巻きつけるのは至難の業です。
そこで、0.45mmの溝が連続して切ってあるものをガイドにして巻きつければ
自然に等間隔にできあがるわけです。
そんな都合のいいものが……実はあるんです。



(1)M2.6という規格のネジがありまして、そのピッチ(ネジ山の間隔)がちょうど
  0.45mmなんです。ちょっと特殊なサイズなので、東急ハンズに行った方が
  いいかもしれませんが、規格品ですのでどこで買っても同じサイズです。
  巻きつける長さをとるために、そこで売ってたいちばん長いネジ25mmの
  サイズを買ってきました。これで片目分には十分な長さです。

(2)先日の記事で紹介した直径8mmの木の棒にドリルを使って、こんな風に
  だいたい23mmくらいの溝を切ります。

(3)瞬間接着剤で溝にネジを接着し、巻き始めの釣り糸を引っ掛けるために、
  ピンバイスで0.8mmの穴を明けて虫ピンを接着します。(釘でも何でもいいんですが)

(4)巻きつけ作業がしやすいように、持つところを含めて全長12cmくらいで作るといいでしょう。


工作に慣れた人なら5分もかからずに完成すると思いますが、道具がない時は彫刻刀とかで
地道に削ってください。
苦労のしがいはあって、効果は絶大です。



あっという間に綺麗に等間隔に巻けました。

ちなみに片目分で釣り糸は約1.5m使用します。意外と使いますね。
先日の記事で紹介した製品は50m巻きで1000円くらいで売っていますから
片目分は30円くらいになります。 

写真が見にくいようなので、細部はFlickrをご覧ください。


植毛針

2008-08-30 08:08:54 | restore
φ0.3mmのピアノ線とハンダで植毛針を作ってみました。



左側は普通の針と同じように使います。
右側は外側から刺して、内側で髪を針に通して引き抜きます。
どちらも、針穴の部分が大きく髪が通しやすいのが特徴です。
要するに糸通しの耐久性を上げたものだと思っていただければいいかと思います。
見栄えは悪いですが、作業効率はかなりいいと思います。



1.表側から刺して
2.裏側で髪の束を通して
3.表側から引き抜くと髪がついてきて
4.玉結びが裏側に残る
チェーンステッチの場合も同じです。


vin風まつげ化計画

2008-08-17 22:48:33 | restore
ちょっと時間の余裕ができたので、かねてからの懸案だった「vinまつげ化計画」を試してみました。

私の最初のブライスはフルーツパンチで、今でも一番好きなネオブライスなのですが、まつげが細いのだけが気になってたんですよね。
できればvinのまつげの様に、太くて黒々したやつに変えたいと常々思っていたのですが、ある時、vinのまつげが黒い釣り糸に似てることを発見して、釣具屋を回って似たサイズのを買ってきたらこれがビンゴ!

黒いナイロンの釣り糸が色艶ともにそっくりでした。しかも2号サイズの糸の直径が0.235mm、一方vinのまつげをノギスで測ったら直径0,24mm。わずか1/20mmの違いで肉眼では判別できないレベルです。

素材が見つかれば、あとは加工方法を考えるだけ。
こんな感じで試作してみました。



(1) これが使用した釣り糸です。上州屋にありました。
(2) 直径8mmの木の棒に15mmあたり32回の割合で巻きつけた後、ドライヤーで2分間温めてカールを固定化します。
(3) 木工ボンドを縦に一箇所厚く塗って乾かします。
(4) 切り離してセロテープで補強してできあがり。長さはセットした後でカットして調整します。



ビフォア・アフターですが、どうでしょう。



かなり眼力UPしました。まるでフルパンじゃないみたい。

これ、vinのまつげ抜けの修復にも使えると思いますので、よろしかったらお試しください。


2008.10.10追記
続編で少し道具を改良した記事、vin風まつげ化計画(2)を掲載しました。