ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 希望荘 」 宮部 みゆき 

2017-01-05 22:35:09 | 
      「 希望荘 」  宮部みゆき

      

杉村三郎シリーズの第4弾。
「 ペテロの葬列 」で、妻が不倫をして離婚。 義父の今多コンツェルンの仕事も失ってしまいます。
今回は、故郷の山梨に戻り「 なつめ市場 」で、アルバイトをしていましたが、「 オフィス 蛎殻 」の若所長の仕事を手伝い、その後、所長の好意で私立探偵事務所を開業。
開業するまでの経緯と、事務所に持ち込まれた事件。 「 聖域 」「 希望荘 」「 砂男 」「 二重身 」の4作が収録されています。
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テレビで小泉幸太郎さん主演でドラマ化され、その印象が強く主人公は小泉さんのイメージで読みました。
ドラマでは、バイトの女性が異常行為を繰り返し、どの職場でも事件を起こし、杉村の妻や子に危害を加えそうになり、女優さんがはまり役でとても怖かったです。
子供の頃から親も手を焼く人格障害があり、兄の結婚式をむちゃくちゃにして相手を自殺に追いやっています。
こんな人はどう対処してあげれがいいのか、本当に恐ろしかったです。

シリーズ全作読みましたが、杉本氏は気に入っていた児童図書の仕事も辞め、義父の結婚の条件で今多コンツェルンの社内報を作る部署に勤務。
自身の母親に反対されてまで結婚したのに、あっけなく終わってしまった結婚生活には、こちらがなんで?という感じでした。
いい人なんだけど、生活環境と相性が合わなかったのか、妻はかわいい娘と何不自由もない生活なのに、結婚生活は難しいものなんだなと。

今回の4作とも全てハッピーエンドでなく、誰も幸せになっていない。 一応解決したことになっていますが、どれも後味がすっきりしない終わり方です。
殺された人も行方不明の人も、残された人も犯人も、全て悲しい、可哀相な終わり方で謎が残る物もあります。
でも、引き込まれてすぐに読み切りました。 たぶんまだ、このシリーズは続くと思うので、新作が出たらまた読みたいです。


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     ありがとうございます。

コメント (2)
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