「 最後の恋 つまり、自分史上最高の恋。」
阿川佐和子、角田光代、柴田よしき、乃南アサ、三浦しをんさんは馴染みの作家さん。 沢村凛、谷村志穂、松尾由美さんは初読み。
顔ぶれと題に引かれ買ってきました。8人の作家さんによるアンソロジー。
短編はちょっとした時間、病院の待合室や電車などで読めるのでバッグに入れています。
これも歯医者の待ち時間に読みかけました。
~~~~~ネタバレあり
「 春太の毎日 」三浦しをん 数ページ読んで春太は犬か猫だなと直感。やっぱりね。『 うちの子は私をどのように思っているのかしら。』
「 ヒトリシズカ 」谷村志穂 世界中の山を、カメラを持って放浪している恋人。戻ったら結婚しようと言って出かけ、、、あれから5年。瑞江は今年も彼の帰りを待っている。『 切ない話。』
「 海辺食堂の姉妹 」阿川佐和子 両親から受け継いだ小さな食堂を切り盛りする1歳違いの姉妹。性格は全く違うがお互いを思いやって暮らしている。『 どちらも幸せに!』
「 スケジュール 」沢村凛 3歳の時から天音は自分の立てたスケジュールを守れる人間だった。最後の恋は終わったはずだったが、25歳の時に彼に出会った。なので、24歳でリセットした。
『 人生、計画どうりには行かないもの。結果オーライで良かったね 』
「 LAST LAVE 」柴田よしき 5年間付き合った男に裏切られもう恋はしないと思っていたけれど。好きな人が現れ、最後の恋とは、ラストじゃなく今がベストという意味だと分かる。
『 いつも歌を聴いていて、誰に抱かれても忘れはしないとか、他の人といても貴女だけだとか、、そんなのは今の人に失礼だと文句を言っていました。
過去じゃなく今がベスト。これはいいな 』
「 わたしは鏡 」松尾由美 大学の文芸部で会誌を発行するにあたり部員から原稿を集めた。その中に名前がない作品が。片思いの鏡の話。誰も名乗り出ない。
『 これも切ないな。「 性同一性障害 」体は女なのに心は男。自分の責任じゃないのに、辛いね。好きな人が出来ても告白もできない。
法律で手術をして戸籍を変えるのは20歳まで認められないそうです。知らなかった。それも大変で、みんなが出来るわけじゃなし。』
「 キープ 」乃南アサ 子供のころ、人を好きになるのは人生一度きりで構わないと神に誓った。15歳の時に失恋してその呪縛に囚われ20年。
21年目に彼に会ってやっと呪縛から解放され、もう二度と心と裏腹なことはしないと誓う。『 良かったね 』
「 おかえりなさい 」角田光代 『 この作品だけ、既読でした。不思議な思い出話に引き込まれます。』
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