酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

橋下徹クンの器量

2009-10-09 05:05:00 | Weblog
 大阪府知事の橋下徹が、また何か勘違いをしたらしい。府職員全員に送信したメールがケチを付けられて返信されたことに甚く立腹、直属の上司ともども処分に及んだ。

 《大阪府の橋下徹知事が全職員にあてて税金に対する意識の低さを嘆くメールを出したところ、ある職員が反論する返信をした。知事は「物言いが非常識だ」と激怒して8日、この職員と直属の上司を府の内規に基づく「厳重注意」にした。府庁内からは「知事の態度は度量が狭い」との声も聞かれる。

 発端は1日夜に知事が送信したメール。利水からの撤退によって府の損失が386億円に上った紀の川大堰(和歌山県)をめぐり、議会で原因を淡々と説明するだけだった府幹部について「何事もなかったかのよう。給料が保障される組織は恐ろしい」などと書いて全職員に送った。

 2日昼、職員の一人が「責任は(投資を)決断した人にある。こんな感覚の人が知事である方が恐ろしい」と返信。「愚痴はご自身のブログ等で行ってください。メールを読む時間×全職員の時間を無駄にしていることを自覚してください」とたしなめた》=朝日com=。

 反論が返ってくるだけありがたいと思わねば…。ほとんどの職員は知事の言うことなど歯牙にもかけていないのではないか。職員全員にメールを送るなどという行為も子どもじみている。

 4万5千人もいる職員を直接統治しようなどという発想が間違っているのではないか。組織には組織の動かし方がある。自分で呼び掛けておいて、反論されたらぶち切れて処分するなど、未熟すぎる。

 有能な弁護士? なのだから、きちんと論理でやり返せばいい。「貴重な意見をありがとう」ぐらいのことを言って当然だ。そもそも、何のためにこんなメールを全員に送ったのか。知事の心境を述べるだけなら、それこそブログにでも載せておけばいい。報道を読んだ限りでは業務用メールを送りつける内容とは思えない。

 橋下は、一見「改革派」のようだが、実際はかなり権力志向の強い人物ではないか。昨年の学力テスト結果公表騒ぎの際「テスト結果の開示・非開示によって、(市町村への)予算をつけるかどうか決めさせてもらう」と恫喝している。

 最近は民主党に擦り寄って分権派として振る舞っているが、府下の自治体に対しては殿様気取りだ。自治体には自治体の考え方がある。これが分権だろう。

 自分の思い通りにならないと怒るのは、子どもと同じだ。もう少し成長してほしい。
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