酔眼独語 

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土井正三氏を悼む

2009-09-26 09:09:49 | Weblog
 巨人V9時代の二塁手、2番打者としていぶし銀の活躍を見せた土井正三氏が死去した。まだ67歳の若さだった。ご冥福をお祈りする。

 《巨人V9時代の二塁手として活躍し、オリックスの監督も務めた土井正三氏が25日午後零時24分、膵臓(すいぞう)がんのため都内の病院で死去した。67歳。兵庫県神戸市出身。通夜は28日午後6時から、葬儀・告別式は29日午前10時30分から、いずれも東京・大田区の池上本門寺で行われる。喪主は長男・健一氏》=デーリースポーツオンライン=。

 立教で巧打堅守のショートとして鳴らした土井は1965年に巨人に入団、同じポジションを争うことになる広岡達郎に強烈な一撃を食らった。自慢の守備をけちょんけちょんにけなされたのだ。

 捕球する際のボールの殺し方がなっていないという。「ヘイ、坊や。グラブの中で球を殺しているのがスタンドからでも見えるぜ。そんなのプロじゃない」。

 生来負けん気の強い土井はこれで発奮したらしい。広岡のボール処理を徹底的に盗んだという。打撃もカッコいいとは言いがたい。最短距離でバットをボールにぶつけていくようなスタイルだった。つなぎに徹する2番打者、バントは名人級だった。

 巨人V9を語るには欠かせない一人であるのは間違いない。

 あらためてV9メンバーを思い浮かべて、その個性派ぶりに驚く。野球の技量はもちろん、「俺が大将」の自負がそこにはあったと感じる。黄金期のスタメン野手のうち実に6人までがその後監督に就任している(黒江は代行)。投手の堀内も入れれば8人になる。

 しっかりした野球観を持った選手が集まると強いということだろう。逆に言えば技と力が優れていても、「勝利の方程式」が頭に入っていない選手だけではチームとしての力が出ないということだ。長島監督以降の強引な補強が必ずしも戦績に結びつかなかったのはその証左だ。

 個性派揃いというと、V9の前、黄金期の西鉄を思い出す。野武士軍団と呼ばれたチームである。二日酔い、朝帰りなんでもありの豪傑球団だったらしい。でも、このチームからも監督が輩出している。大下、中西、稲尾、仰木、関口、川崎…。いま日経で健筆を振るう豊田や名投手コーチ、解説者だった河村もいる。

 強いチームとはV9の巨人やこの西鉄のようなチームを言うのだろう。

 翻っていまの各球団はどうだろう。スマートでハンサムな好青年と外国人が目立つ。反面、たくましさには乏しい。怪我や故障も多い。ガラス細工と感じてしまうのは、当方が古い人間のせいだからか。

 
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