自転車に乗った子どもが人をはね、大けがを負わせた。その際、親はどこまで責任を負うべきか。神戸地裁は「親には監督責任ある」と認定し、高額な損害賠償を命じた。
≪小学生が乗った自転車にはねられて植物状態になったとして、被害女性(67)の家族と保険会社が児童の母親(40)に対し、計約1億600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁の田中智子裁判官は4日、児童の母親に計約9500万円を支払うよう命じた。
判決によると、事故は2008年9月、神戸市北区で発生。時速20~30キロで坂を下っていた小学5年生の男子児童=当時(11)=の自転車と、散歩中の原告女性が衝突。女性ははね飛ばされて頭を打ち、意識不明の重体となった。
田中裁判官は事故当時、男子児童がヘルメットを着用していなかったことなどから「(母親が)十分な指導や注意をしていたとはいえず、監督義務を果たしていなかったのは明らか」として保護者の責任を認めた。
交通事故に詳しい高山俊吉弁護士(東京弁護士会)は「被害が重大だと自転車事故でも高額な支払いが求められるケースが増えている。自転車事故自体が増える中、裁判所も過失を厳しく捉える傾向にあり、判決は保護者の監督責任を厳しくみたのだろう」と話している≫=神戸新聞com=。
法廷でどのようなやり取りが交わされたか分からず、判決要旨も不明なので断定的なことは言えないが、かなり親に厳しい判決だと思う。「ヘルメットを着用していなかった」ことなどから「(安全について)十分な指導や注意をしていたとは言えない」の指摘も一面的な見方だ。
では、注意や指導がなされていて、重大事故を起こしたときはどうなるのか。監督責任論だけでは対処しきれまい。
高性能の自転車が増えるにつれ、対人事故の危険性も増大している。結果に対する責任は大人であろうと子どもであろうと負わねばならない。時代に合った新しい過失責任論の構築を期待したい。
≪小学生が乗った自転車にはねられて植物状態になったとして、被害女性(67)の家族と保険会社が児童の母親(40)に対し、計約1億600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁の田中智子裁判官は4日、児童の母親に計約9500万円を支払うよう命じた。
判決によると、事故は2008年9月、神戸市北区で発生。時速20~30キロで坂を下っていた小学5年生の男子児童=当時(11)=の自転車と、散歩中の原告女性が衝突。女性ははね飛ばされて頭を打ち、意識不明の重体となった。
田中裁判官は事故当時、男子児童がヘルメットを着用していなかったことなどから「(母親が)十分な指導や注意をしていたとはいえず、監督義務を果たしていなかったのは明らか」として保護者の責任を認めた。
交通事故に詳しい高山俊吉弁護士(東京弁護士会)は「被害が重大だと自転車事故でも高額な支払いが求められるケースが増えている。自転車事故自体が増える中、裁判所も過失を厳しく捉える傾向にあり、判決は保護者の監督責任を厳しくみたのだろう」と話している≫=神戸新聞com=。
法廷でどのようなやり取りが交わされたか分からず、判決要旨も不明なので断定的なことは言えないが、かなり親に厳しい判決だと思う。「ヘルメットを着用していなかった」ことなどから「(安全について)十分な指導や注意をしていたとは言えない」の指摘も一面的な見方だ。
では、注意や指導がなされていて、重大事故を起こしたときはどうなるのか。監督責任論だけでは対処しきれまい。
高性能の自転車が増えるにつれ、対人事故の危険性も増大している。結果に対する責任は大人であろうと子どもであろうと負わねばならない。時代に合った新しい過失責任論の構築を期待したい。
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