Dr.Horiiのひとりごと

徒然なるままにクルマや日々の出来事を書きとめた雑記帳です。
個別連絡は075-934-0282までお願いします。

続、JTSの異音はこうするアイフル

2012-05-26 09:52:10 | 修理日記


他店で購入されたアルファ156JTSでしたが、例のJTSエンジンはガラガラと不快な異音を
発しておりました。

何でも、購入時にすでにカムシャフトを交換してあるそうです。

念のためにカム周りを分解してみたら、確かに綺麗でありました。

今度は下が怪しいと、オイルパンを外してコンロッドメタルを検証してみました。


NO.4は完全剥離で共回り

メタルは全て一新しましたが、異音は改善されませんでしたw。

やはりヘッド周辺からガラガラと不快な音を呈しております。


((((;‘Д’)))ガクガクプルプルw           怪しいバリエター

このタイミング(フェイズ)バリエターは油圧で文字通りカムの位相を変えるもの
です。

アルファでも、75や115SPIに端を発して採用されて来ました。

ショップでも過去に交換したことはありますが、頻度的にはそれほど多くはありません。


タイミングバリエターの図

今回のJTSガラガラ音は結論から言いますと、このバリエターが原因で、交換したら
嘘のように静かになりました。


インテーク側のスプロケは手で揺すっても簡単にガタガタと動きます。

新品は動きませんから、タイミングベルト交換時に要チェックです。

交換して終わりでは面白くありませんから、当然分解しました。


スナップリングを外せば容易

但し、カムシャフトからの離脱は少々難儀で文字通り掴みどころの無いバリエターダスw。

バイスでカムを固定するという荒業もありますが、例のカム押さえ(SST)で固定
すればスマートに外せます。


ギアは二段構造


筒側ギアは偏芯

この偏芯分が位相の差になり、角度では約5~10度というところです。

駆動はTベルトを介して、筒内の偏芯スパイラルギアからシャフト二段ギアを
伝達して最終的にカムシャフトを駆動させる構造です。


バックラッシュ過多?

新品をバラすのを憚れたので、比較しなかったのが心残りダス

ちなみに新品は揺すっても全く動きませんからネ。

この構造はスプロケットからカムシャフトまでの動力伝達に複数のギアを介しており
ギアの歯が磨り減ると、ガタも倍増します。


二段ギア下側との噛み合わせの図

推測では、このバックラッシュ過多が筒に響いてガラガラを発するのだと思います。

一度、PF先生に検証して貰い論文を発表して貰おうと思います 


要約すると、JTSエンジンの異音の原因は三つあることが判明しました。


■ カム山とバルブリフターの磨耗

■ コンロッドメタル摩滅

■ タイミングバリエター不良


以上を念頭におけば、必ず異音は解消出来まっせ~!

※参考文献 JTSコテコテ対策はこうするアイフル? 完結編


Drのワンポイントアドバイス

潤滑不足の善後策として、オイル交換は3.000km以内にするべきです。
5,000kmではすでにオイル不足で下手すると2.0L以上も補充しなければなりません。
潤滑不足に拍車を駆けて、まさに負のスパイラルです




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする