Grazie mille!

美しさは日々の小さな積み重ねから。

ジャポ二スム

2011-08-07 18:44:45 | 日記
ジャポ二スム



             8月3日、とても久しぶりに美しいものを観賞してきました。
             「国立博物館」経由「三菱一号館美術館」へ。
             国立博物館では「空海と密教美術展」
             三菱美術館では「もてなす悦び展 ジャポニスムの器で愉しむお茶会」です。

             今日はその「もてなす悦び展」の事を少し。

             三菱美術館は欧州の薫りがするとても素敵なロケーションを醸し出していました。
             40年ぶりに再現されたこの建物。ジョサイア・コンドル氏の当時の設計図に忠実に再現されています。
             中庭のようになっているお庭」を通って、いざ美術館へ。
             この空間からすでにタイムスリップした時代へと誘われていくようでした。

             プロローグのお部屋は「あさがお」から始まっていました。
             私たちにとっては日常的な「朝顔」の絵柄が
             ガラスのコンポートやキャンドルスタンド、ワイングラスに描かれ
             模られていると・・少し不思議な「美」を感じてしまいます。
             日本の「美」に魅せられた欧米の芸術家達が競って探求した「日本趣味」は
             おそらく彼らの新しい作品作りの原動力になっていたのかもしれない・・
             そんな印象をうけました。

             
             19世紀の後半、ロンドン、パリ、ウィーンなどで頻繁に開催されていた「万国博覧会」
             その舞台で日本の文化が広く欧米に広まっていったそうです。
             「日本趣味」を表す言葉「ジャポニスム」
             何だかとても素敵な響き・・
             今回はその「ジャポニスム」の器をつかって、当時のお茶会の様子を再現。
             小さなテーブルの宇宙に広がる、優雅な一期一会の世界を堪能致しました。
             ふと頭に浮かんだ「ティーイズム」の言葉。
             岡倉天心もちょうどこの頃、「THA BOOK OF TEA」をニューヨークで出版され
             ベストセラーになりましたね。
             そして瞬く間に、欧州にも広まりました。
             新渡戸稲造の「武士道」もそうですけれど、欧米にむけて日本人精神を
             このような書物で出版してくれたという事で「日本趣味」にも大きな影響を
             与えてくれたように思えます。

             8月は6日、9日、15日と鎮魂の日が続きます。
             更に、今年から11日が加わり祈りを捧げながら、「生かされている」意味を
             深く思わずにはいられません。
             そんな中で拝見した今回の「ジャポニスム」には、「日本人」としての誇りを
             「日本人」としての生き方を見つめ直す良い機会を頂きました。
             「日本」は素晴らしい国ですね

             写真は美術館に隣接しているお庭。
             今回のパンフレット。
             2006年に久しぶりに新刊が出版された岡倉天心の「茶の本」
             「ジャポニスム」のカップ&ソーサーはスペイン在住の友人chihoさんからの贈り物。
             こういうものに対しての目利きである彼女が選ぶものは
             いつも素敵なものばかりです 

             私たち日本人の精神でもある「もてなす美」、「一期一会」の精神を
             欧米の芸術家達の作品から感じ取るのも素敵なひとときだと思います。            
             
             
             
             

              

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (chiho)
2011-08-08 17:29:53
Kayokoさん

素敵な一日でしたね。^^
19世紀後半から20世紀初頭の西洋社会でのジャポニズム、日本人が誇りに思うべき事実だと思います。もっともっとこういう西洋人が当時発見した日本というものを、日本人が知ったら、今の日本を復興させる原動力にもなりますし、日本人の芸術性に驚かされるますよね。
今こそ明治維新以前の日本という国が、どういう国であったのか、深く知るべき時だと思います。戦後のアメリカの偽りのプロパガンダを打破しないといけない時期ですね。その切り口となるひとつのものが、ジャポニズムですね。
デミタスカップ気に入っていただけて、本当に嬉しいです。
返信する
Unknown (kayoko)
2011-08-08 17:43:48
chihoさん

3月以来、全く博物館、美術館へ行く機会に恵まれず、
やっと行くことが出来たのが今回の展覧会でした。
一番必要としていた時期に行くことが出来て嬉しかったです。
本当に江戸時代後期に日本を訪れた欧州の著名人の方々が賛美していた日本を
今こそ見つめなおし、日本人として何が大切なことなのかを
実感するべきだと私も思います。

デミタスカップ・・大切にしています。
ありがとうございました!
返信する
Unknown (sora)
2011-08-08 18:21:17
deko、こんばんは♪

外国の人が感じる<<日本>>を日本人の
私たちが目にしたときに改めて日本の歴史や
文化の素晴らしさを知ることもあるんですね。

残さなければいけない日本の文化、少しでも
自分たちにできることをしなければと感じました。
返信する
Unknown (deko)
2011-08-08 18:46:14
sora、こんばんは!

やっぱり自分の事もそうだけれど
客観視して初めて分かることってあるでしょう?
あれと同じなんだなぁ~って思います。

そろそろ年齢的にも頑張らないと・・ねって
実感しています(苦笑)
返信する