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今日は端午の節句。
そして、二十四節気の「立夏」ですね。
今年は寒暖の差があり過ぎて、
例年のように爽やかな春の日差しを存分に味わうことができませんでした。
でも、五月は3日頃から若葉がお日様に照らされると
青々とした輝きが眩しく感じられるようになりましたね。
「ホッ」としています。
旧暦五月は田植え時期。
もともとは田植えをする早乙女の穢れを祓い、田の神さまをお迎えするという神事があり
女性の節句とも言われていたようです。
そこに中国からの端午節という行事が伝わり、日本独自の精神文化のなかで変化し
「端午の節句」として五大節句のひとつになり現代まで伝えられています。
花を観賞する菖蒲はアヤメ科。一方、菖蒲湯に入れる菖蒲はサトイモ科の植物です。
この混同をさけて、菖蒲を「香菖蒲」と呼びます。
お花よりも香りが強く、この香りが厄祓いになるといって屋根に葺いたり
お風呂に入れるという風習があるのです。
お花の葉をお風呂に入れてもあまり香りがしない・・と思われた方もいらっしゃるのでは。
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香菖蒲 菖蒲
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奉書で折った五色の兜 五色の紐と合わせて
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三方に粽を供え
日本の節句には必ず「五色」が関わってきます。
この五色・・お寺にも飾られていますよね。
中国から伝えられたものですけれど、今ではこの精神は日本独自のものになっているような・・
いずれにしても、この「五行説」というのが武士道の根幹を支えてきたものです。
「木・火・土・金・水」森羅万象の要素ですね。
これに季節、方位、色、心など配置して物事を解明していく学問なんだそうです。
五常というのは人として守るべき五つの道徳。
「仁・礼・信・義・智」そして色が「青(緑)・赤・黄・白・黒(紫)」となります。
順番が違ってはいけません。青は仁で木を表します。以下、順番通りです。
今年、我が家は黄色の兜と紐を選びました。
「信」・・自分の信念を持てるように、そしてお客様から信頼して頂けるように。
そんな願いを込めました。
毎年、そんな風にして目標を定めながらしつらえするのは
家族の絆や仕事仲間との絆を深められるきっかけになるかもしれません。
そして、何より日本の精神文化を継承するお役目も果たせそうです。
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柏もち
立夏の今日、ガラスの器に柏餅と粽を入れて初夏の爽やかさをしつらえました。
柏は新芽が出ないと古い葉が落ちないということにあやかり、
親が子の無事を見届けれるようにとの願いが託されています。
餅は神様への献上食。厄除けと言われている小豆の餡が入っている柏餅。
素晴らしい節句のお菓子ですよね。
今晩、家族で頂きます
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日本の行事は「思いやり」を子々孫々と継承していく、素晴らしい文化です。
いつもありがとうございます。