この記事は元々、3月にupする予定でしたが、エヴァンスの発掘盤の情報を得て、急遽そちらを優先したため下書き途中のままずるずると。
そのまま「ボツ」でもよかったけれど、ブログでマイルスの作品をまだ一枚も挙げていなかった?ので書き足してupを。
所用の帰り、たまたま、「青猫」の前を通った。せっかくなので寄ることに。三時半という中途半端な時間なので客は誰もいなく、相変わらずエヴァンスが流れていた。いつもの場所に腰を降ろすと、丁度、CDが入れ替わった。
また、ECMかな、と思ったら、珍しく威勢のいい2管ユニゾンが飛び出し、すぐショーターのtsは判ったがtpは判らず、BNの・・・・・・・・と頭を巡らしている間にマイルスが。何かなと考えていると、2曲目のエイト・ビートが、振り返って確かめると、やはり‘E.S.P.’だった。どうも、マスターの目に、自分はECMが向かないタイプに映っているようだ(笑)。
すぐ横のある書棚に「マイルスを聴け!」を見つけ、そうか、そうか、なるほどと、頷きながら同時進行を。
ただ、5曲目の‘Agitation’を本作のハイライトと書かれていますが、自分はラストの‘Mood’に殺られる。こういう演奏はマイルスしかできないでしょう。もう痺れっ放し!!!ラストにこれを持ってくるなんてニクイでね。‘Sorcerer’と大違い。ま、プロデューサーの質?観点?の違いからでしょうか。いっそ、‘Mood’を頭にもってきた方がタイトルらしいのでは。
‘E.S.P.’が終わったので、次のページを捲ると‘At The Plugged Nickel ’が。いきなり、「ケンカである」と、確かに。
十数年前、一関「ベイシー」で聴いた(‘At The Plugged Nickel Chicago vol.1’のレコード)が、あそこで聴くと次元が違い「ケンカ」どころでなく「死闘」と化していた。マイルスとショーターの太刀の刃こぼれ片が飛んできそうです。
読んでいくと、著者の中山氏(故)はガチのフリー・ジャズ否定派だったんですね。知りませんでした。O・コールマン、C・テイラーなんか「ハチャメチャ」と。
考えると、マイルスはフリーを認めなかったので、筋は通っている。自分が勘違いしていたのかなぁ~
で、「ベイシー」で‘At The Plugged Nickel Chicago vol.1’ の次に掛かったものは、と言うと、実はコールマンの‘At The Golden Circle vol.1’だったんです。なんという巡り合わせなんでしょうか。
もし、その時、中山氏が居合せたならば、それこそ菅原氏と‘At The Plugged Nickel’ですよね。
想像しただけで面白い。
PS 拙HP、‘BLUE SPIRITS’を更新しました。
「マイルスを聴け」も、立ち読みで目を通した時にあまりいい印象が持てず、
結局読まず終いです。
知られているようであまりちゃんと知られているとは思えないマイルスを
正面切って取り上げているその主張は見事だとは思いますが、
肝心の内容にうまく馴染めないまま今に至っています。
自分も同じです。
それに、彼のあまりにもマイルスを通し過ぎたジャズ史観はちょっと強引で窮屈でした。といっても例のあの二人に比べるとまだマシでしょう。
ただ、スタートが遅かったため、二人に浸食され残り少ない田畑を耕すには、それしかなかったかも。でも思うように受け入れなかった?ゆえにストレスが溜まったのでは。
もちろん、あくまで自分の推測ですが・・・・・・・