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勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

追悼 その二 ・・・・・・・ HENRY GRIMES & WALLACE RONEY

2020-06-20 | ジャズ ・b

先日、日経新聞に「ジャズ界・・・・・ 黄金期プレーヤーの訃報相次ぐ」の記事が掲載された。

コニッツ、タイナー、コブの他にH・グライムスの名が上り、C・テイラー、D・チェリー等々の作品に多く参加しているためフリー・ジャズの名ベーシストと紹介されていたけれど、コニッツ、タイナー達の作品にも名を連ねている。リーダー作は所有していなく、久々にA・アイラーとの共演作を取り出した。

左の2枚は再発盤”SPIRITS”(1964年・DEBUT)、”SPIRITS REJOICE”(1965年・ESP)で後者のカヴァはオリジナルと左右が反転している。右の”IN GREENWICH VILLAGE”(1966、1967年・IMPULSE)はアヴァンギャルド+サイケデリック文字のハイブリッドで、当時の最先端モードですね。アイラーは半年後に亡くなるコルトレーンへ敬意を表した”For John Coltrane”ではtsではなくasを吹き、あの「ラスト・レコーディング」に通ずるナイーブさに満ちている。

 

 

グライムスはロリンズの公式盤、”AND THE BIG BRASS”(METRO JAZZ → VERVE・BRASS & TRIO)、”MEETS HAWK”(RCA)に参加し、”Summer Time / MEETS HAWK”での太いbソロ、良いですね。

また、この発掘盤2枚にも顔を出し、「イン ストックホルム 1959」のロリンズ節は素晴らしく、この後、帰国して間もなく第一線から身を隠したそうですが、そんな雰囲気は微塵も感じさせません。

なお、グライムス、享年84。

 

W・ルーニーの名はこの新聞記事には載っていなく、別の情報網から知りました。

「マイルスの後継者」等々、結構、話題になった記憶が有ります。本来ならば「マイルスのエピゴーネン」と一蹴されるハズなのに、マイルスの意外?な庇護により持ち堪えたようです。ルーニーのtpは1960年代半ばのマイルスをベースにしており、この作品も”MILES SMILES”、”SORCERER"そっくりのサウンドになっている。弟アントワーヌのtsもショーター瓜二つで、ここまで良くマネできたものだ、と感心するほどです。後半のオリジナルではない曲で個性が出ていますが、マイルス命を信条としているだけに自ずと限界が見えます。でも、本人はそれで良かったのでしょう。

 

 

本作がイングルウッドのゲルダー・スタジオで録音された1991年9月28日、サンタモニカでマイルスは息を引き取った。

ルーニー、享年59。マイルスより6歳若かった。



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2 コメント

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Unknown (ルネ)
2020-06-21 21:50:53
ヘンリー・グライムスはパシフィック・ジャズのマリガンのカルテットでも弾いていますね。リーダー作がESPにあると固定観念で見られがちですが、ご本人はもっと柔軟に音楽をやっていたんだと思います。聴き手も柔軟であれ、ということですね。
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Unknown (avengerv6)
2020-06-22 12:02:14
ジャズ・マスコミは直ぐ分類することが好きですね。イメージを効率よく固定したいのは分かりますが、果たして本人がそう思っているか疑わしいですし、聴く方も先入観を持たない方がレンジが広がり楽しめるのではないかと思います。
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