「ウソをつくと閻魔さまに舌を抜かれるよ」
子どものころに違う人からも同じことを聞くと、ウソつきが大きな罪であることを察しながら育ちます。
閻魔さまはこの世にはいない、舌を抜かれることなどないと知っても、ウソをついてはならないことは忘れません。
閻魔さまは、冥界の王として死者の生前の罪を裁く神とされています。
人びとは、怖いと思いながら、お裁きの力に頼り、ひそかにその力にあこがれながら、裁かれることに慣れていき、何かにつけ自ら判断を下さず裁きを待ちます。
日本にはそういう社会性格が形成されているように思います。
東京裁判という、あの壮大なリンチの強行を、黙って受け入れたのも、裁かれることを好む民意がそうさせたのかもしれません。
ものごとの当否を、正邪ではなく適法かどうかで決めたがるのも、裁かれ好きによるものではないでしょうか。
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