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Best Days

15年目の夜に

まだ余韻から抜け出せずにいて、
忘れないうちに、書いておきたいと思う気持ちと、
でも何を?と整理しきれていない頭と心。




いつも前を通っている道から、
いつも見上げているビルに入って、
頭真っ白で、震える足で何とか、
15年ぶりに上った階段の先は、
記憶に残っていた景色とは少し違ったんだけど、
あの小さなステージと、そこで鳴ってる音は、
変わっていなかった。

入ってすぐのところにあった黒い壁がなかった。
その前で立ち話をしてた記憶とか、
その時の笑顔とか、声とか、
ぎゅうぎゅうに人がたくさんいて、
こぶしを突き上げていた光景とか、
フラッシュバック。

出演していたバンドの2つ目からしか、
間に合わなかったのだけど、
そのバンドのHAPPYオーラがすごくて、
とても楽しそうな音楽が、
ライブハウスで音楽を楽しんでいた記憶を、
一気に呼び覚ましてくれるみたいで、
そんな空間にいることが、久しぶりすぎて、
すでにちょっと泣きそうだった。

そして、あっという間だった。
何も変わっていない。って思えた。
彼が真ん中にいないんだけど、
でもステージの光の中にはいたような気もするし、
私の観ていた、すぐ後ろにいたような気もするし、
あの空間のどこかには、いたよねぇって、
あの音楽が鳴っているなかで、どこかで。
そう信じれることは良いことだと、
自分に言い聞かせていた気がする。
何のブランクも感じなかったよ、
最高にかっこよかったよ。

あの夏、急にいなくなってしまって、
私の舞台を観にくる約束も果たしてくれなくて、
代わりに、自分が観に行くと言ってくれて、
ベースの人が観に来てくれた。
面白かったから、今度は代わりじゃなくて、
自分が観に行くって、友達連れて、
2回も同じ公演観に来てくれたのを、思い出した。
15年ぶりの再会で、少し話もできて、
その時の役名まで覚えててくれて
(私ですら忘れていたのに!)
嬉しかった。

ボーカルを引き継いでくれたギターの人は、
ソロでも精力的に活動しているので、
今ではそのイメージのが強かったんだけど、
私の中では、いつまでもバンドのかっこいいギターの人だ。
って改めて実感してしまうステージだったなぁ。
バンド続けてくれて感謝しかない。
陰ながらソロも応援し続けたい。

当たり前なんだけど、どんどんと、
記憶が遠くにいってしまうから。
そのことが怖いし寂しい。

そしてやっぱり、ただただ、
会いたいって気持ち。
会って話したい、ハグしたい、
叶わないことが、寂しい。
また屋根裏に来れたことは、
本当に良かったんだけど、
そんな気持ちは倍増してしまうね。
分かっていたことだけど。

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