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アイススケート、アート鑑賞、食べ歩き等の雑記。

中之条ビエンナーレ2021 プレリュード展(イサマムラ)

2021-06-01 18:16:16 | アート鑑賞
今年は中之条ビエンナーレの開催年です。
なかなか都内に出かけられない今、里山でアートに触れられるのは本当にありがたい。
オンラインで楽しめるアートも増えましたが、やっぱりフィジカルな体験は大切だと思うのです。

さて、4月末から3日間限定で行われたプレリュード展。
今回は3会場での開催。
プレリュードとは思えないほどのボリュームでした。

まずはイサマムラから。



イサマムラは小学校だった建物を利用した展示会場。
昇降口を入ってすぐに現れた作品がこちら。


AYUMI ADACHI ”Line 線”

廊下の壁一面に、くしゃくしゃになった紙。
それぞれの紙に黒い直線が描かれています。
直線は紙がくしゃくしゃにされることによって、不規則に歪みます。
その歪みが現代社会の複雑さを生む様を比喩しているのだそう。
コロナ渦のステイホームでの気持ちを可視化しているようで、しばらく見入ってしまいました。
心の中がくしゃくしゃって感じになりましたよね。
今も続いていますが。


イュチー・シャオ ”花と果実のふるまい”

階段下の薄暗い空間。
何やらポトッ、ポトッと音がします。
こちらの作品は花が上からひたすら落ちてくるという作品。
壁には果実が落ちてくる作品も展示されています。
色鮮やかな花が落ちてくる映像は美しく、どこか儚く、ずっと観ていられます。
また「花が落ちる」という現象は、普段意識しない時間軸を思い出させるきっかけになりました。
この普段意識しない時間軸というのは、イサマムラ全体のテーマになっている感じもしました。




菅原久誠 ”時間と空間に関する2、3の考察”

私は自分が生きてきた長さ以上の時間を感じることはなかなかできないと思っています。
でも地層や岩石を見て、遙か昔に思いを馳せるのはけっこう好き。
普段あまりにもせかせかと慌ただしく生きているので、ゆっくりとした時間軸にいるものを見ると安心するのかも。
それにしてもこの地層、どうやって持ってきたのだろう・・・。


喜多村徹雄 ”雨を待つ。少しずつ頂く。取りすぎないこと。返すこと。”

このタイトルがすごく好き。
何だか常に成長を続けていなくてはならないという風潮がどうにも苦手で・・・。
取りすぎず、循環させていく。
もっとスローに生きてもいいんじゃないかなと感じる今日この頃。
しみる作品でした。
水盤に映り込む中之条の風景、素敵でした。

イサマムラだけでもすごいボリューム。
映像作品も全て観ようと思ったら、3時間くらいかかるかも。
豊かな時間を過ごすことができました。

中之条ビエンナーレの会期は9月11日~10月11日です。




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