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'07/10/10の朝刊記事から
トルコ・イラク国境 クルド過激派掃討で紛糾
トルコ 兵士殺害で越境攻撃へ
米 治安悪化の火種と懸念
【カイロ9日鄭真】トルコ南東部シルナクなどのイラク国境付近で、イラク北部に拠点を置く武装組織クルド労働者党(PKK)との交戦でトルコ軍兵士15人が死亡した事件を受けて、トルコ政府は9日、PKK掃討のため、イラク越境攻撃の準備に入った。
トルコ軍のイラク侵攻は、イラクの混乱に拍車をかける懸念が高まっている。
トルコ政府は9日、緊急の治安会議を開催、PKKの掃討のため、必要であればイラク領内への越境も辞さない構えで、あらゆる措置を取るよう関係機関に準備を命じた。
政府は会議後、「テロリズムとは断固として戦う」との声明を出した。
トルコから少数民族クルド人の分離独立を求めるPKKは非合法の武装組織。
イラク北部クルド人自治区の山間部にメンバー約3千人が潜伏し、トルコを越境攻撃しているとされる。
トルコ軍は最近、国境付近でPKKの掃討作戦を強化したため、交戦が増加した。
今年になって首都アンカラなどでテロが続発、戦闘で死亡した兵士も約100人に上る。
国内世論からは、制圧のためイラク侵攻を主張する声が強まっていた。