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’08/06/13の朝刊記事から
日朝協議 拉致問題で前進か
「突っ込んだやりとり」
【北京12日橋本克法】日本と北朝鮮の公式実務者協議は12日、北京の日本、北朝鮮両大使館で行われ、北朝鮮側は拉致問題に関する見解を表明した。
外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長は終了後、記者団に対し「非常に真剣な突っ込んだやりとりをした。単に会合しただけだとは思っていない」と述べ、なんらかの前進があったことを示唆した。
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北朝鮮側の見解について斎木氏は、13日帰国し、まず福田康夫首相、高村正彦外相、町村信孝官房長官に報告し指示を仰ぐとし、言及を避けた。
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拉致問題被害者の家族会にも同日、説明する。
これに関して町村氏は12日の記者会見で「報告を受けた後、内容を公表する」と述べた。
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拉致問題について、北朝鮮は従来「解決済み」と繰り返してきたが、斎木氏は「先方からそういう発言はなかった」と説明した。
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交渉筋によると、北朝鮮は日本との関係前進の必要性は認識していたといい、拉致問題については「大きな魚ではないが、小さな魚と言えるか言えないか」程度の前進があったという。
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双方は日航機「よど号」ハイジャック犯の取り扱いについても協議した。
一方、北朝鮮側は日本の植民地支配など「過去の清算」に関する日本の経済協力などについて、詳細に言及した。
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協議は11日に引き続き日本側から斎木局長、北朝鮮側は宋日昊日朝国交正常化交渉担当大使が出席した。
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