今回ご紹介するのはその20「征独の歌」と同じく昭和5年に兵書刊行会から発行された『新進軍歌全集』に載っていた軍歌です。これからしばらくはこの本を底本として様々な軍歌を紹介していこうかと。
題名は「銃器のほまれ」。作歌は鈴木菊太郎とのことですが、この人がどういう人なのかは不明です。1936年と1940年の東京府議会議員選挙で同名の人物が城東区から民政党候補として立候補し当選しているという資料がありますが、この軍歌の作者と同一人物かどうかは分かりません。また、メロディは不明です。
銃器のほまれ(鈴木菊太郎作歌)
一
畏き菊の御紋章
君の御稜威と仰ぎつつ
武士の雄心鍛ふべく
銃執る我等に誉れあり
二
誉れを担ふ我が戦友(とも)よ
銃の愛護は君の為
国のみ為ぞ家の為
あけくれ手入れ怠るな
三
演習教練行軍や
雨に濡れたる其の後は
いと鄭重に手入して
銃も心も清むべし
四
日ごろの精励あらはれて
名誉射撃や競点の
射撃に勇む旗の色
勇士の面に映ゆるなり
五
手入はここぞ此の時ぞ
数度に亙りてカスを去(さり)
油流すな銃床を
黒く汚(よご)すな腐らすな
六
銃口検査を怠るな
必ず手入の前後には
覗いて見よや塵埃(ちりほこり)
殊に射撃の其の前に
七
薬室弾倉薬盒(やくごう)の
手入忘るな忘れなば
ほかの手入はよくしても
銃の生命(いのち)は亡ぶなり
八
連日連夜絶間なき
戦闘演習行軍に
疲労困憊せしときも
銃の手入は第一ぞ
九
続く夜間の行動は
特に注意に注意して
我等がたよる照準具
其の身にかへて守れかし
十
かかる心の団結は
検査の時も射撃にも
共に成績優秀の
名誉は旗に翻へる
以上、ほとんど情緒もへったくれもありません。銃器の取り扱いのマニュアルを歌にしたようなものです。
一種の覚え歌みたいなものとして作られたのかもしれませんが、どう考えても愛唱されるような類の軍歌じゃありませんね。
それから九番の「我等がたよる照準具/其の身にかへて守れかし」ってそれでいいんでしょうか。自分の命と照準具とどっちが大事なんでしょうか。照準具の方が大事か、そうか。それじゃしょうがないな!(ぉ
題名は「銃器のほまれ」。作歌は鈴木菊太郎とのことですが、この人がどういう人なのかは不明です。1936年と1940年の東京府議会議員選挙で同名の人物が城東区から民政党候補として立候補し当選しているという資料がありますが、この軍歌の作者と同一人物かどうかは分かりません。また、メロディは不明です。
銃器のほまれ(鈴木菊太郎作歌)
一
畏き菊の御紋章
君の御稜威と仰ぎつつ
武士の雄心鍛ふべく
銃執る我等に誉れあり
二
誉れを担ふ我が戦友(とも)よ
銃の愛護は君の為
国のみ為ぞ家の為
あけくれ手入れ怠るな
三
演習教練行軍や
雨に濡れたる其の後は
いと鄭重に手入して
銃も心も清むべし
四
日ごろの精励あらはれて
名誉射撃や競点の
射撃に勇む旗の色
勇士の面に映ゆるなり
五
手入はここぞ此の時ぞ
数度に亙りてカスを去(さり)
油流すな銃床を
黒く汚(よご)すな腐らすな
六
銃口検査を怠るな
必ず手入の前後には
覗いて見よや塵埃(ちりほこり)
殊に射撃の其の前に
七
薬室弾倉薬盒(やくごう)の
手入忘るな忘れなば
ほかの手入はよくしても
銃の生命(いのち)は亡ぶなり
八
連日連夜絶間なき
戦闘演習行軍に
疲労困憊せしときも
銃の手入は第一ぞ
九
続く夜間の行動は
特に注意に注意して
我等がたよる照準具
其の身にかへて守れかし
十
かかる心の団結は
検査の時も射撃にも
共に成績優秀の
名誉は旗に翻へる
以上、ほとんど情緒もへったくれもありません。銃器の取り扱いのマニュアルを歌にしたようなものです。
一種の覚え歌みたいなものとして作られたのかもしれませんが、どう考えても愛唱されるような類の軍歌じゃありませんね。
それから九番の「我等がたよる照準具/其の身にかへて守れかし」ってそれでいいんでしょうか。自分の命と照準具とどっちが大事なんでしょうか。照準具の方が大事か、そうか。それじゃしょうがないな!(ぉ
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