鮎川玲治の閑話休題。

趣味人と書いてオタクと読む鮎川が自分の好きな歴史や軍事やサブカルチャーなどに関してあれこれ下らない事を書き綴ります。

埋もれた軍歌・その33 「つはもの」の誇り

2015-08-05 01:05:17 | 軍歌
久々に昭和5年の『新進軍歌全集』から一曲ご紹介いたしましょう。
例によって例のごとく、作詞、作曲は不詳。メロディも不明です。


「つはもの」の誇り

一、
秀眉の若人高らかに
朝(あした)に夕(ゆふべ)に粛々と
勇壮の楽奏でつゝ
こもる殿堂を君知るや

二、
兜に戴く星章の
明けゆく空に輝くを
桃源(たうげん)の夢に酔ひしれし
世の若人よ仰がずや

三、
萬朶(ばんだ)の桜にまがふべき
花まだ若きつはものゝ
兜に秘めし名香の
勾(にほ)ひをなどや慕はざる

四、
おゝ兵営の明け暮れよ
降魔(かうま)の剣(けん)をふりかざし
朝に夕にたからかに
叫ぶ護国の歌を聴け



全体として、純粋な軍歌というよりは「嗚呼玉杯」に代表される意識高い系の寮歌に近い歌詞に感じられます。
満洲事変勃発以前の段階で、当時の青年将校によって作られたものでしょうか?
「降魔の剣」という表現は、後の関東軍軍歌を連想させますね。

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