DEVIL POWER ×666

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お盆特集…超長ぇから暇な時に読んでね

2011年08月15日 09時36分03秒 | インポート
私の父は数年前に亡くなりました。

3歳で両親が離婚し、20歳の時に二度会って、それきり会わずにいた父でした。

父は、母と別れて再婚しましたが、子供は出来ませんでした。

父にとっては、私がたったひとりの子であるにも関わらず、養育費どころか、誕生日もお年玉もクリスマスも、入学式も卒業式も、何一つくれたことはありませんでした。

子供に恵まれなかった妻に気を遣ったのか、妻が許さなかったのかは知りませんが、自分の子に何もしなかったのは、彼自身の意思であると、私は思います。

だから私には『父』の概念はありません。知らないのだから仕方がないことだと思います。


それなのに。

何故、父の死を知ることになったか。

それはとても不思議なことでした。

なぜか、胸がザワザワとして、浮かぶのは顔も覚えていない、概念すらない『父』というものだけ。

それは1年近くも続き、いい加減気味も悪いし体にも悪そうなので、仕方なく疎遠になっていた父の兄宅に電話をかけたのです。

伯母が、出るなり言いました。

「なんでもっと早く電話してくれなかったの。あなたのお父さんは1年も前に死んだのよ」と。

そして、父が私に会いたい会いたいと言い続けて死んだと言われました。

父の妻や他の兄弟に、連絡先を知らないのかと責められたと言われました。

随分、勝手なことを言う。今更、死ぬ間際に父親気取りか。そう思いました。

私が電話をした時に、もしまだ生きていたとしても、私は会いに行かなかったと思います。

何故今まで概念すら無かった人の、末期の、ひどい姿を、私が記憶せねばならぬのか。それが、私にとって、どれだけ辛いことか。

父の妻も伯父も伯母も、私のことを全く無視していると思いました。

さらに、連絡をしなかった私を責める一方、墓の場所さえ教えてくれませんでした。

それは何なんでしょう。連絡しなかった私に対する報復でしょうか。

可哀相なのは、私の方ではないのでしょうか。

頭に来ました。

そんな人達とは付き合いたく無いので、それ以来連絡を取っていません。

とりあえず。

それ以後は「いない父」から「死んだ父」という概念に移行しました。

明確な位置付けが出来たことは、私に取っては良いことでした。

しかし。

お盆が来ると毎年悩む。

顔も覚えていない。いくつで亡くなったのかも、命日も、墓も知らない。線香の一本も供えてやりたくとも、名前しか思い浮かべることが出来ない。

結局、意味がないので、何もしていません。仕方ないのです。

当然ながら、先祖の墓参りが出来るのも墓があるからです。

故人を偲ぶことが出来るのも、生前のその人を知っているからですよね。

夫の祖母が亡くなってからは、毎年お墓参りに行っています。数えるほどしか会ったことはありませんが、夫が姉が母が、思い出を語ってくれますから、少なくとも父よりはずっと知っている人です。

私は兄弟も子もいないから、母も夫も先にいけば、お盆が来ても誰にも思い出してもらえないかもしれません。

それに比べたら、父は「お盆が悩ましいんですよ」と思う私がいることは幸せなことなのではないでしょうか。良かったですね。

そうでない皆さんは、故人を悼み、忘れないで供養してくださいね。自分のためにもなるのですから。

コメント
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