長野県内を地盤とする地銀の八十二銀行が設立母体の公益財団法人「八十二文化財団」は、様々な活動をしていますが、八十二別館1階ロビーにおいて毎月ロビーコンサートを開催しています。今回で307回目となり、20年以上にわたり続いているコンサートです。出演者は、長野県内で音楽活動や音楽教育に携わっている人や、長野県出身の演奏家が主です。
前にも何回か行ったことはありますが、今回、クラリネットでバッハの無伴奏チェロ組曲第1番を演奏するというので、それを聴きたくて行ってきました。出演は小平真司(クラリネット)さんと桜井未来(ピアノ)さんで、ともに佐久市を拠点に演奏活動や指導に当たっている方です。
(曲 目)
エルガ― / 愛のあいさつ
メサジュ / コンクールの独奏曲
バッハ / 無伴奏チェロ組曲第1番 (プレリュード・アルマンド・クーラント・サラバンド・メヌエット・ジーグ)
ヴァネル / ペレグの踊り
モンティ / チャールダーシュ
ホルスト / ジュピター(アンコール曲)
(感 想)
銀行を取り巻く環境は厳しさを増していますが、このロビーコンサートは、入場料無料で聴く人にとっても、また演奏発表の場がもてるので出演する方にも、たいへんよい催しなので、この先もずっと続けてほしいものです。演奏時間が約1時間というのもちょうどいい長さです。
クラリネットの小平真司さんは、国立音大出身で、オーケストラとの共演もあり、自ら企画したコンサートを長野や東京で開いています。課題曲としても用いられ技巧が要求されるメサジュ作曲「コンクールの独奏曲」やメランコリックなハンガリーのヴァネル作曲「ぺレグの踊り」は、低音の豊かな響きが聴けて、印象に残りました。
バッハの無伴奏チェロ組曲第1番は、クラリネットが吹く旋律を追いかけることはできましたが、やはりチェロで聴きたくなる曲でした。聴く方も聴きなれていることもあって、異なる楽器で有名曲をやるのはたいへんなことだと思いました。ピアノの桜井さんは、アップテンポの曲もきっちり合わせていて、よい伴奏でした。
毎月1回、このコンサートがあるので、興味を惹く内容のものがあれば、また聴きに行くつもりです。主催の八十二文化財団に感謝しながら帰途につきました。
【八十二文化財団】
ホームページ:82Bunka
八十二銀行本店。JR長野駅から歩いて5~6分くらいです。左手奥が別館で、ロビーコンサートが開催される場所です。
別館入り口
開演前のホールの様子。ピアノの調律をしているところです。早く着いたのでまだ空いていますが、このあとお客様がぞくぞくお見えになり、観客は50~60人くらいでした。